2012年に設立から40周年を迎えた国際協力NPO(特活)シャプラニール=市民による海外協力の会(代表理事中田豊一、東京都新宿区)は、「沖縄平和賞」(第6回)を受賞しましたので、ご報告いたします。
当会が受賞した「沖縄平和賞」は、沖縄県が、戦後の廃墟と混乱から立ち上がり発展してきた沖縄の持つ特性を生かして、沖縄の視点から新たな国際平和の創造を目指し、沖縄と地理的・歴史的に関わりの深いアジア太平洋地域の平和の構築・維持に貢献した個人・団体を顕彰しているものです。
評価していただいた点
世界の中でも最貧国のひとつであるバングラデシュを拠点に腰を据え、一定の地域で40年間の長い地道な活動を通じて人間の安全保障実現の促進に貢献している点。
南アジアの状況の変化に合わせて活動内容を進化させつつ、地域に根ざした活動を行っている点。
働く少女、先住民族、障がい者など社会的・経済的に「取り残された人々」に目を向け、見逃されがちな現地の課題を発掘し、きめの細かい活動を行っている点。
サイクロンや洪水など南アジアの自然災害に対応した活動を実施し、現地職員による的確な情報収集とパートナー団体との連携に基づく現地事情に即した活動を行っている点。
今後も40年の経験と実績に裏打ちされた信頼をもって、南アジアで一層充実した活動を展開し、アジア太平洋地域の平和を作りだす基盤力になっていけるものと期待できる点。
活動の根底にある「援助から協力、協力から共生へ」の相互扶助の精神は、沖縄の持つ歴史的、文化的特性を反映し恒久平和の創造に貢献するものとして創設された沖縄平和賞の趣旨に通ずる点。
代表理事メッセージ
シャプラニールは、40年にわたり、バングラデシュやネパールで、開発から取り残されたもっとも貧しい人々が自分たちで生活を良くしていくための支援を行ってきました。
海外で活動を続けていくためには、現地市民の、協調や協力といった参加が不可欠です。
そのプロセスは、それぞれの地域で平和を築いていくことにつながっていると実感しています。
一方、日本国内では日本に居ながら誰でも参加しやすい海外協力を提案してきました。
現地の女性たちが作る手工芸品を紹介・販売する「クラフトリンク」(フェアトレード活動)、書き損じはがきや必要なくなった本やCDなどの物品寄付「ステナイ生活」などが、それです。
こうした「市民参加」という力の結集が、今年設立40年を迎える当会に「沖縄平和賞」受賞という栄誉をもたしてくれたものと考えております。
これからも、日本と南アジアの相互理解と友好促進に貢献する架け橋となれるように精進してまいります。
2012年8月3日(金)
特定非営利活動法人
シャプラニール=市民による海外協力の会
代表理事 中田豊一
関連ウェブサイト
シャプラニールに沖縄平和賞 農業支援など評価(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-195048-storytopic-1.html
沖縄平和賞に「シャプラニール」(沖縄タイムス)
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-08-03_37210