リキシャ引きをしていたお父さんが交通事故で亡くなり、お母さんと二人でダッカに来たのはハシナさんが5歳の時でした。
バスターミナルで物ごいをして暮らしていましたが、お母さんが再婚し妊娠しました。妊娠7カ月の時、再婚相手は姿を消してしまい、お母さんは歩道橋の下で赤ちゃんを産みました。その後、お母さんとハシナさんの二人で物乞いやくず拾いなどをしながら暮らしていましたが、地域の人や年上のストリートチルドレンに殴られるなどひどい扱いをうけていました。
ある日ドロップイン・センター(DIC)に通っている子どもに声をかけられ、ハシナさんはDICで暮らすようになりました。路上で暮らすお母さんのところには、よく顔をだしています。今では、ハシナさんは学校(8年生)に通いながら、子どもの権利やHIV/エイズのことなどを伝えるお姉さん役として活躍しています。歌や踊りが得意なハシナさんは、将来は仕事を見つけて家を借り、お母さんと一緒に暮らしたいと思っています。
(Md. トリクル・アロム/モビライゼーション&ファンドレイジングマネージャー、オポロジェヨ・バングラデシュ)
ストリートチルドレン支援活動