いわき市勿来(なこそ)地区でまちづくり活動を行ってきた「勿来まちづくりサポートセンター」を母体にいわき市勿来地区災害ボランティアセンターが立ち上がりました。その活動をサポートするために、7日に再びいわき市へ向かいました。

jishin_r18.jpg 4月3日の時点で空っぽだったプレハブの中には、コピー機をはじめとした事務機器、ボランティア用のパイプ椅子、救援物資などが所狭しに並べられ、全く様

相が変わっています。9日(土)からのボランティアによる被災家屋の片付け作業などを始めるため、着々と準備が進められていました。

⇒写真:勿来まちづくりサポートセンター

 当会は主にニーズ調査を担当しています。前日までの聞き取り状況を確認し、津波被害のあった沿岸部の関田須賀地区へ向かいました。ボランティア・スタッフ

数名と一緒に、1軒ずつ訪ねて回り、被災状況やボランティアによる作業が必要かどうかなどについて聞き取りを行いました。

 海の目の前で小さな民宿を経営している男性は、2~3日前に避難先から戻り、家族とともに民宿の片付けをしているとのことでした。「津波は2回目の方が大きかった」と当時の様子を教えてくれました。

 また、避難先から家の片付けのために来ているという夫婦からは、砂だらけになった家の中の片付けを依頼されました。砂に埋もれた床をどうしようか、途方に暮れていたとのことでした。

 本部に戻り、全体のミーティングで進捗状況やボランティアを受け入れる手順などについて細かく打ち合わせを行いました。その後、近くの体育館に設けられた

避難所へ向かい、避難生活をしている方からの聞き取りを行いました。昼間は仕事や家の片付けで避難所には居ない人が多いため、夜に行くことにしたのです。

 

手分けして話を伺うことにしたのですが、私が最初に話を聴いた方たちは、地元の方ではなく、原発に近い避難地域から来ている方々でした。もちろん家の片付

けなどの要望はなく「やって欲しいことと言えば、原発を何とかして欲しい」と一言。私には、それ以上発すべき言葉が見つかりませんでした。

jishin_r19.jpg 地元の方は、津波でつぶされた家の写真を見せながら状況を詳しく話してくれる方もいました。また液状化現象により家の中に吹き出した泥の後始末がいかに大

変か、といったことを詳しく話してくださる方も。「家族総出で片付けは大体終わったよ」という方がいる一方、つぶれた家の下から必要なものを出すに出せず

困っている、という方がいるなど、状況はさまざまです。

⇒写真:津波被害

報告:小松、内山(東京事務所職員)