ご報告が前後しますが、ゴーデンウィークの報告をもうひとつ。


シャプラニールでは、いわき市の南の勿来地区でのボランティアセンターのほか、少し北にあがった小名浜地区でも災害ボランティアセンターの運営に協力しています。小名浜地区災害ボランティアセンターは、419日に開始してから、ボランティア参加者数は毎日10人程度でしたが、ゴールデンウィークに入ると一気に100人を超える方々の参加をいただきました。その体制づくりのため、内山が427日から小名浜地区災害ボランティアセンターに張り付き、ゴールデンウィーク中毎日ボランティアコーディネーションにかかわりました。

 

ゴールデンウィーク中は、各地からたくさんのボランティア参加がありました。いわき市は宿泊が確保できない(空きがない)こと、テントや車中泊が禁止されていることが理由で、日帰りできる方に限定せざるを得ませんでした。それでもみなさん少し離れた栃木や茨城などに宿泊を確保されてボランティア作業に来てくださいました。神奈川県から日帰りで来てくださった方もいました。ゴールデンウィーク中、勿来地区ボランティアセンターには毎日250300人、小名浜地区ボランティアセンターには130人前後の方々が毎日来てくれました。

ボランティア作業は、主に家の片づけのお手伝い(壊れたブロック塀を集積所に運ぶ、泥かき、壊れた家具を家から出す)、側溝の泥だし、畑や公園に流れてきた津波ゴミの掃除、物資を必要としている人に物資を届ける、など様々な活動をしていただきました。GW期間中は毎日のように来てくださる方もあり、「おなじみ」の顔もありました。

 

いわきは放射線の心配はないのか、という問い合わせをよくいただきます。放射線の線量を毎日計っていましたが、いわき市、特に勿来地区、小名浜地区の線量は高くありません。専門家(シャプラニール会員の放射線科の先生)からこの地区で活動して問題ないとの判断をいただいています。それよりもボランティア受け入れをしていて一番気がかりだったことは、「アスベスト」の問題です。今回津波や地震で全壊・半壊した家屋の多くは昭和時代に建てられた家です。そのためもあり、ほとんどの家で使われている建材には「アスベスト」が含まれており、崩れた壁材などを片づけ作業を行うと、そのアスベストの粉じんを吸い込んでしまう危険があります。そのため、ボランティア作業に出る前のオリエンテーションでは、防塵マスクと手袋の着用(軍手+ゴム手袋)を徹底しました。そのうえで、手伝いを必要としている人がいるのだから、と作業に行ってくださった方々、本当にありがとうございました。おかげさまで、海岸沿いの側溝、家は少しずつ片付き始めています。元のきれいな海岸に戻るのは時間がかかりそうですが、少しずつ片付くことで住民の方々が、生活を立て直そうと思える、何かの励みになったらいいと思っています。


ゴールデンウィークが終わって一気にボランティア参加者数は減りました。まだまだ家の片づけが終わっていない地域もあります。小名浜地区災害ボランティアセンター、いわき市災害救援ボランティセンターでは、現在もボランティア募集をしていますので、宿泊が確保できる方はぜひご参加ください。


小名浜地区災害ボランティアセンター

http://onahama-volunteer.jimdo.com/

いわき市災害救援ボランティアセンター

http://www.iwaki-shakyo.com/saigaiborasen.html

なお、シャプラニールではボランティアの取りまとめなどは行っておりませんのでご了承ください。ボランティア参加される方は各自直接上記ボランティアセンターに行って登録をお願いいたします。