2018年9月1日でシャプラニールは46周年を迎えることができました。
1972年、独立戦争を経てバングラデシュという新しい国が成立し、その激動の渦の中に飛び込んでいった青年たちによって手探りで始まった活動が、ここまで長きにわたり続いていくことを誰が想像したでしょうか。
私たちの活動を続けてこられたのは、バングラデシュの人々とともに語り、考え、夜を徹した議論を続ける中でたどり着いた理念が、人が入れ替わりながらも脈々と受け継がれ、ぶれない軸となっていること、そしてその活動や考え方に共感した多くの人々が支えてくれたからにほかなりません。
バングラデシュ復興農業奉仕団のメンバー
村の人たちと話し合いをする様子
2016年に策定した5年間の中期ビジョンでは、シャプラニールがこれまでの活動の中で大切にしてきた価値観を改めて言葉にし、私たちが拠って立つ理念を確認しました。その中で、社会の仕組みや援助活動から取り残されてしまう人々や課題にこそ注目し取り組む、という考え方が私たちの活動の基盤となっています。このことから現在「誰も取り残さない」というキャッチコピーを使っています。
全ての人は豊かな可能性を持って生まれてきます。その可能性が何らかの制約によって実現できない状態を貧困と捉え、少しでもそうした制約を取り除き貧困をなくしたい。そして誰もが取り残されない社会を実現するために、力を尽くしていきたいと考えています。
これまでシャプラニールの活動を支えてくださったみなさまに改めて感謝申し上げます。そして、これからもより多くのみなさまと共に歩みを進めていきたいと思います。
2018年9月1日
事務局長 小松豊明