ステナイ生活を担当しています、福間です。
写真はストリートスクールの子どもたちです。
先月の出張でたくさんの発見や刺激を受けてきたのですが、その中でも最も「これか!!」と思ったことを書きます。ちょっと長くなりますがお読みいただければと思います。
会員、寄付者の皆様はお手元に会報は届きましたでしょうか。
会報南の風8月号の特集はバングラデシュで行ってきた「地域への働きかけ」についてです。
シャプラニールが2000年に現地NGOオポロジェヨ・バングラデシュとパートナーシップを結び、ストリートチルドレン支援活動を開始して今年で10年目になります。
この10年の間、シャプラニールが重視してきた「地域への働きかけ」がようやく実を結び、今年度からドロップイン・センターの子どもたちの食糧や文房具の大半を地域の人たちからの寄付でまかなうという試みが始まっています。
私は国内で、日本の方々にバングラデシュやネパールの現状を話し、伝え、日本の中で寄付を募っています。現金による寄付はもちろん、ステナイ生活を通しての物品での寄付の呼びかけも行っています。
そして実際にご協力くださる皆様の存在があります。
約1年前、シャプラニールがストリートチルドレンの支援のために出しているお金は、日本国内で一生懸命集めてきたお金であること、ステナイ生活のような仕組みを使ってお金を作っていること、そして協力してくださっている方々がたくさんいることを、ドロップイン・センターのある、地域の方々に話したそうです。
その話を聞いた地域の人々から、自分たちも自分たちの国の子どものためにできることをやろうという声が次々に出たそうです。
私は、私がシャプラニールで働く少し前のこの出来事についてリアルに受け止められていませんでした。今回の出張で改めて聞き、日本で支援をしてくださっている皆様の存在が、バングラデシュの人々の心を動かすひとつの力になったんだと思いました。
もちろん、10年間に渡る地道な活動があってこそです。
国内で業務をしている私たちは、常に、日本の支援してくださる方々を目の前にして仕事をしています。ご協力いただいたことで現地がどのように変わったかを伝え、現地と少しでもつながっているという気持ちを持っていただければと思っております。
ご寄付をしてくださる方、ステナイ生活にご協力いただいている方がいなければ、シャプラニールの活動が市民の皆様に支えられたものでなければ、今バングラデシュで始まっている、ドロップイン・センターでの変化はなかったと思います。
今回の出張で私たちは、ドロップイン・センターへお米を寄付してくださる現場に立ち会うことができました。また、パートナーであるオポロジェヨ・バングラデシュのスタッフが、本気でバングラシュ国内で資金を作っていくこと(シャプラニールのような海外の団体だけに頼らないこと)に実現可能であるという手ごたえを感じていることを、彼らの話し方や言葉のはしばしから感じました。
この写真は、お米の寄付をいただいたあとに、ダッカ事務所のシャプラニールのスタッフと事務所長藤岡、オポロジェヨ・バングラデシュのスタッフのミーティングの様子です。
「10年前には地域の人に寄付してもらえるなんて思っていなかった。地道な働きかけをしてきたからこその成果だとは思う。しかし、働きかけが実ってきた今こそ、このつながりを大切にし、末長く協力してもらえるよう慎重に良い関係づくりを進めていきたい」
と、このミーティングでオポロジェヨ・バングラデシュのスタッフは話していました。
私たちの活動を日本で支えてくださっている皆様の存在がバングラデシュの人々の原動力の一つになり、皆様の気持ちが彼らの心に届いているということを実感することができました。
そこには大きな「つながり」ができていたのです。
ステナイ生活担当者として、このことを日本で伝えていきたいなと心から思いました。
国内活動グループ ステナイ生活担当 福間あき子