去る10月31日、札幌市議会で「フェアトレードの理念支持及び普及啓発に関する決議」が可決されたとのニュースが届きました。あとは、首長である札幌市長のフェアトレードタウン宣言があれば、日本で5番目のフェアトレードタウンが誕生することになります。

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2000年にイギリスのガースタングという田舎町が第一号となった、「まちぐるみでフェアトレードを応援しよう!」というこの運動は、あっという間に世界中に広がり、日本では2011年に熊本市が日本およびアジア初、世界で1,000番目のフェアトレードタウン(熊本はフェアトレードシティと呼んでいます)として認定されました。当時私もフェアトレードタウン・ジャパン(現在は日本フェアトレード・フォーラム、FTFJ)の認定委員として熊本市を訪問し、調査・認定作業を行いました。

2010年にガースタングのブルース・クラウザー氏ら各国からのゲストを招いて行われたフェアトレードシンポジウムのようす。フェアトレードタウン運動の推進にとって大きなきかっけとなりました。

2010年にガースタングのブルース・クラウザー氏ら各国からのゲストを招いて開催したフェアトレードシンポジウムのようす。フェアトレードタウン運動の推進にとって大きなきかっけとなりました。

 

それから、名古屋市、逗子市、浜松市と続き、他にも多くの自治体でフェアトレードタウンを目指した運動が展開されています。「フェアトレードは市民運動である」という長坂寿久氏(FTFJ認定委員長)の言葉の通り、まさに、市民による運動の成果としてフェアトレードタウンが各地に生まれている状況に、胸が熱くなります。

思い起こせば、2008年に札幌の大通公園で開催されたフェアトレードフェスタに呼んでいただき、ステージイベントで(打ち合わせにはなかったのですが)「札幌をフェアトレードタウンにしよう!」と呼びかけてからちょうど10年。精力的に活動を続けてこられた札幌のみなさんに心からの敬意を表するとともに、一日も早い「フェアトレードタウン・札幌」の誕生を心待ちにしています。フェアトレードの推進に関わる者として、そして札幌市出身者のひとりとして。

(事務局長 小松豊明)

2008年のフェアトレードフェスタ。ステージイベントで熱く語る10年前の私。

2008年のフェアトレードフェスタ。ステージイベントで熱く語る10年前の私。