9月11日。震災発生から1年と半年が過ぎた。いわきの人々は、静かに今日を迎えたようだ。
津波で仕事を失ったSさんは、「何も変わらないよ。相変わらず仕事は見つからないし。」と言った。妻と妹を亡くしたFさんは「体がなまらないよう、毎朝夕1時間以上歩いている。ちゃんと料理もしているよ。」
今年1月に帰村宣言した川内村から郡山市に避難しているという夫婦は、「帰村宣言は早かったと思う。除染してもしばらくすると数値は上がってしまうし、周囲が戻ってないから、戻るのは難しい。できればいわきに来たいけれど、住むところないんでしょ?」
時間が経つにつれ、被災した人々の状況はそれぞれに、それぞれの形で変化していく。「ぶらっと」には、相変わらず「こんな場所があるなんて知らなかった」とたまたま立ち寄り、人に話せなかった思いを涙ながらに語り出す人がいる。
テレビや新聞では、「一年半を迎えて」の特集が組まれている。どうか、苦しい状況にある人が今も多くいることが忘れられませんように。
しばらく天気の良い暑い日が続いていたいわきの空は、夜中になって激しい雷雨となっている。追悼の雨だろうか・・・。
※ちなみに、9月11日の新聞の1面トップ記事は、地方紙、全国紙そろって「谷垣氏、出馬断念」でした。