昨日の夜、政府が石油製品の値上げを撤回するという発表をした。よって、一連の抗議行動はとりあえず収束したが、一夜明けた今日、町のガソリンスタンドは夕方になっても長蛇の列が続いていた。

大騒ぎをしていたのに翌日には普通の生活が戻っているというのも不思議なもので、私には良く理解ができない。とりあえず互いに言いたいことを言い合って、どこかで折り合いを見つけるというのはネパール特有のやり方なのかもしれない。今回は政府が折れたが、根本的な問題が解決したわけではない。

次の展開はというと、値上げ検討委員会を設置するのだそうだ。4月の民主化運動以降、数多くの特別委員会がつくられている。汚職不正追求、軍の不法行為追及、憲法改正までの暫定憲法設定委員会などなど。進捗についてはあまり報道されていない。これをどこからか横槍が入って仕事が進んでいないのかもしれないという憶測をすること事態、ネパールの今を象徴している。しかし石油製品値上げ検討委員会は、モノがモノだけに再び「火」がつく恐れがあるので、このまま茶を濁すわけにもいかないだろう。でも、もうタイヤを焼くのはやめてよね。