ダッカ事務所に着任して1年が過ぎ、最初のあたふたした感じから少しずつ落ち着いて仕事ができるようになってきた。これはきっと私が仕事や環境に慣れたというより、ダッカ事務所のスタッフが私のやり方に慣れてくれたという面が多分にあると思われる。
いまだに国内出張は多いが、最初の6ヶ月に比べたら格段に減った=スタッフに任せられる、というのも指標の一つになるだろう。
そうはいっても9時~5時の就業時間は、署名や指示を求めるスタッフがひっきりなしに来るので、集中力を必要とするような原稿執筆のような仕事はスタッフが帰宅した5時以降に事務所でやるか、自宅に戻って休みの日などに行うことが多い。
今日は、午後になってパートナーが実施する事業の経費の確認をして欲しいとスタッフがやってきた。会計担当者の1名が産休を取っていたこともあり、昨年末から業務が滞りがちだった。
とりあえず、地域防災支援事業の書類の確認を始め、一ヶ月分を一枚ずつ確認。給与が払われているか、交通費を請求しているスタッフは全員事業の関係者か、等々。
<手前の書類が防災事業の一ヶ月分、チェックに要した時間は約30分。後ろに積まれている書類に目を通すとしたら一日以上は必要ということ>
外国で仕事をするというのは、予想もしない様々な出来事を相手に格闘することなのだが、温度も湿度の最高潮のこの時期の最大の敵は扇風機。
開いていたページが判らなくなる、あれとこれの数字を付き合わせようと計算機に手を伸ばしたが最後、手元の書類は飛ばされる。両手どころか両足も使いたくなるような状況のなかでの書類仕事はある意味修行に近いものがある。ペーパーウェイトのありがたみをつくづく思い知らされる、バングラデシュでの一コマである。