2019年11月に発生したサイクロンBulbulの被災者に対し、シャプラニールは緊急救援支援として家屋再建支援を実施してきました。1月末時点で対象世帯の家の建設がほぼ完了しているので、現地からの報告をお伝えします。
■支援の内容
今回の支援の対象となっているのは、被災地でシャプラニールの活動地でもあるバングラデシュ南部の沿岸地域(バゲルハット県モレルゴンジ郡、ショロンコラ郡)で、家を失った最も貧しい53世帯です。シャプラニールはパートナーNGO・JJSと共同して、対象世帯の家屋再建に必要な資機材の購入支援、再建作業のサポートを行いました。この地域では土床、木の壁、トタン屋根の家を建てるのに41,500タカ(約53,000円)程度の経費がかかるとされており、今回の活動では各世帯に30,000タカを提供しています。また、地方行政との連携も重要であるため、郡レベルで行政官とのミーティングを開催し、進捗状況について定期的に情報の共有を行いました。
■進捗状況
12月の準備期間を終え、1月2日から家屋再建用の資金配布が開始されました。今回、携帯電話を通じた送金システムを活用し、3回に分けて送金を行いました。対象世帯への送金はほぼ完了しており、家の再建作業が進んでいます。1月20日時点では、20世帯で既に80%以上の作業が完了していました。また、モレルゴンジ郡、ショロンコラ郡の行政官とのミーティングを行い、地方行政と連携を取りながら活動を進めています。
■モニタリング報告
1月20日、21日に現地駐在員が対象世帯を訪問し、モニタリングを行いました。今回聞き取りの対象となった4世帯は、夫が亡くなっている、もしくは離婚しており物乞いで暮らしている女性の単身世帯、日雇いで収入が少ない世帯などで、状況の厳しい世帯が支援の対象として選ばれていたことが確認できました。また、周辺住民や親せきの人々が再建作業に協力している様子が見られました。
訪問の対象となった人々は今回の支援に深く感謝しており、丈夫な家を建設したことによって、災害に対する不安を軽減することができたようです。
次回は家の再建が完了したケースをいくつか紹介し、支援終了後の完了報告をします。
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