今回はバングラデシュ事務所の”日常”を切り取った「お昼ご飯」を紹介します。
現在、バングラデシュ国内では新型コロナウイルス感染症拡大の影響でロックダウンされ、バングラデシュ事務所も在宅勤務が続き閉鎖しています。一日でも早く事態が収束し、皆が日常を取り戻せるように、そしてスタッフが事務所の食卓を囲み楽しく食事できる日を願って、今は一人ひとりがやるべきことに取り組みながら業務を進めています。
バングラデシュ事務所では、昼食は毎日料理担当のスタッフが作ってくれるものを、みんなでワイワイおしゃべりしながら食べています。ご飯や野菜炒め、ダルといわれる豆のスープは大皿に盛られるので食べたい量を自分で取り分けます。肉や野菜の入った主菜の「トルカリ」は一人一皿です。材料にあわせてスパイスをその日ごとに調合していることもあり、とても美味しいので毎日つい食べ過ぎてしまいます。
「トルカリ」はベンガル語では野菜を意味すると同時にカレーのことを指します。そのトルカリは日本のカレーよりもさらさらしたスープに肉や魚、ゆで卵などが1種類メインの食材として入っています。今日は鶏肉のトルカリです。ニンニクで炒めたラルシャークという紫の葉の野菜もとても美味しかったです。
副菜として、野菜などをマッシュして、からし油や玉ねぎ、唐辛子などと混ぜた「ボッタ」と呼ばれるものか、「バッジ」と呼ばれる野菜炒めが並びます。写真左の左側はじゃがいものボッタ、右手前がトマトのボッタです。写真右はラルシャークと呼ばれる紫の葉は野菜でニンニクで炒めた料理です。
市場では、生きた鶏や山羊が売られています。鳥は一羽単位で購入しその場で絞めてもらうのが一般的です。季節毎に色とりどりの野菜が並ぶ市場は見ているだけでもわくわくしてきます。バングラデシュには日本にない野菜も多く、最近食べて美味しかったのはポトルというウリに似た食感の野菜です。(写真右下、緑色の野菜)
忘れてはいけないのはお米です。こちらもさまざまな種類が店に並びます。バングラデシュは世界でもトップの米消費量を誇るのはご存じですか?1日の一人当たりの消費量はなんとおにぎり8個分に相当する367gでした(バングラデシュ統計局、2016年)。私がバングラデシュで購入した炊飯器は、2合のお水の目盛りが見当たらず、一番少ない目盛りは3合からでした。
近くの市場で購入した新鮮な肉や野菜を使ったできたての昼食が、職場で食べられるというのは日本に比べると本当に贅沢だと思います。
>この情報は会報「南の風」279号(2018年9月発行)に時点の情報です。