シャプラニールの駐在員は、赴任地の言葉を学ぶのが原則です。新米駐在員の場合、最低でも1ヵ月間は語学研修の時間をもらえるのが通常です。ところが今回は事情により、赴任後の約2週間だけで通常業務に入るという日程になっていて、そのうち9日間だけ語学学校に通うことができました。
当然ながら、「私の名前は白幡です」といった表現から勉強を始めるのですが、すぐにその国の文化や習慣が色濃く反映されている単語や例文が随所に出てくるようになり、とても面白いんです。例えば「上り坂」「下り坂」なんていう単語や、「歩きすぎて足が痛くなった」という例文がいきなり出てくるのは、いかにもネパールらしいなと思います。あと、日本人としては違和感はないのですが、「上」「下」という単語を使って、「それは階上にあります」という例文が出てきた時には、2階建ての建物が農村部ではほとんど見られないバングラデシュではあり得ないよなぁ、と思ったものです。
14年前にバングラデシュでベンガル語の研修を受けた時にも、レッスンの最初の方に「値段交渉の仕方」や「リキシャの乗り方」などが出てきたのを思いだし、一人でニヤニヤしたり、先生と一緒に笑ったり、とても楽しい語学研修でした。