海外協力の活動は通常、一定の期間と予算を決め、プロジェクトとして取り組まれます。なにより気をつけなければならないのは、やりっぱなしにならないこと。プロジェクト期間中はいいけど、終わったあとに何も残らないというのは、私たち現場で活動するスタッフにとって一番避けるべきことだと言ってもいいでしょう。
でも残念ながら、あとに何も残さない活動がたくさんあるのも事実です。先日も、また見かけてしまいました。これは某国際NGOが防災のために設置した見張り台です。大きな川のほとりにあり、水位の上昇をいち早く地域住民に伝える役割をもっていましたが、今はその残骸があるのみ。プロジェクトからのお金がなくなったとたん、見張る人がいなくなったのだそうな…。
何も残らないだけならまだしも、形のあるものが存在し続けているのは、よけいに後味が悪いものです。