11月20日は、世界こどもの日
1989年には、すべての子どもに人権を保障する初めての国際条約として『子どもの権利条約』が国連総会で採択されました。
この条約が生まれたことにより、世界中で子どもの保護への取り組みが進みました。
しかし、2020年となり新型コロナウイルス感染症が世界中で大流行していることによって、児童労働のリスクは高まり、
これまで以上に多くの子どもたちが有害な労働へのリスクにさらされるなど、子どもの権利がはく奪されているのが現状です。
「誰も取り残さない社会」を目指して
シャプラニールは南アジアのバングラデシュ、ネパールで、貧困のない社会を目指し、
児童労働削減や教育格差の是正など「子どもの権利を守る活動」に取り組むNGOです。
根本的な問題解決のために「人」に向き合いながら活動し、もうすぐ50周年を迎えます。
私たちは2006年から、子どもの権利を守る活動の一つとして、
バングラデシュに数十万人いるとされている家事使用人として働く少女たちの支援を行っています。
ネパールでは2020年度より、新たな児童労働の予防と削減の活動に取り組む予定で準備を進めています。
子ども達への生活支援だけではなく、その周囲のおとなへ、社会への政策提言も同時に行っています。
子どもを守ろう!
11月は世界こどもの日があり、そして児童虐待防止推進月間とされています。
一人ひとりのおとなには、『子どもの権利』や世界・日本で子どもたち
に起きている現状について知り、関心を寄せることも、大切な役割だと考えます。
そして、子どもたちへ子どもならではの権利があることも、伝えなければなりません。
すべての子どもは生まれながらにして「子どもの権利」を持っているという考えが、あたり前の世界になるように。
今、私達は何をすべきなのか、一緒に学び、考えていきましょう!
INDEX.
01. 子ども支援を行う活動家へインタビュー!
02. 子どもの権利条約をご存じですか?
03. 子どもの権利を守る活動
04. SNSで子どもの権利を広げよう!&プレゼント企画
01.
子ども支援を行う活動家へインタビュー!
それぞれが社会問題解決に取り組むことになったきっかけや原動力、
大人はどのように子どもに向き合うべきなのか、子どもの今・未来へのメッセージを伺いました。
子どもの権利が守られ、子どもたちが安心して過ごせる”居場所”のある社会とは?
荻上チキ さん
評論家、ラジオパーソナリティ、
NPO法人ストップいじめ!ナビ代表理事
「いじめはなくせる!」と悩む子どものために統計データや過去の事例を基に情報発信や政策提言を行い、関連書籍も多数執筆。なぜ「いじめ」は起きるのか?子どもに必要な社会の大人の役割とは?≫続きはこちら
<荻上チキさんインタビュー>
1.社会問題の解決に向けて
・多岐に渡る興味で見えてくる「社会問題」
2.『子どもの権利』を守るためのアクション
・コロナ禍、子どもたちの今
3.子どもが自分らしく生きられるように
・「問題提起と代案提示」が大人の役割
[最初からよむ]
犬山紙子 さん
エッセイスト、「こどものいのちはこどものもの」メンバー
子どもは大人が守るべき存在、そして大人も子どもも地域での包括的なサポートが必要!勇気を持って声をあげたSNSでの発信から始まった児童虐待防止の活動とは?
≫続きはこちら
<犬山紙子さんインタビュー>
1.社会問題の解決に向けて
・子どもの命を救う!メディア啓発
2.『子どもの権利』を守るためのアクション
・想いを可視化したTwitterのメッセージ
3.子どもが自分らしく生きられるように
・「当たり前のことを当たり前にすること」
[最初からよむ]
仁藤夢乃 さん
社会活動家、
一般社団法人Colabo(コラボ)代表
「身近にある問題に向き合い、もっと大人として責任を感じて欲しい!」自身の経験から10代少女の支援を開始。虐待や性暴力問題から見えてきた日本社会とは?
≫続きはこちら
<仁藤夢乃さんインタビュー>
1.社会問題の解決に向けて
・大人の無理解と無関心が少女達を追い詰める
2.『子どもの権利』を守るためのアクション
・関係性の貧困-支配と暴力に苦しむ子ども達
3.子どもが自分らしく生きられるように
・一緒に“頼れる関係性”をつくりましょう
[最初からよむ]
02.
子どもの権利条約をご存じですか?
「子どもの権利条約」では、子ども(18歳未満)を権利の主体ととらえ、
おとなと同じく、一人の人間としての権利を認めています。
また、おとなよりも社会的に弱い立場にいる子どもたちは保護などの権利を定めています。
条約は54条から成り、大きく以下の4つの子どもの権利を守るように定めています。
1. 生きる権利
すべての子どもの命が守られること
2. 育つ権利
もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療や教育、生活への支援などを受け、友達と遊んだりすること
3. 守られる権利
暴力や搾取、有害な労働などから守られること
4. 参加する権利
自由に意見を表したり、団体を作ったりできること
もっと知りたい人は「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」のイベントに参加してみよう!
シャプラニールは、子どもに関する活動を行う団体や個人が連携して、子どもの権利の実現と普及をめざしていく「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」の賛同団体です。
このキャンペーンは、日本社会において、「子どもの権利」の概念が浸透し、国、自治体、家庭などのあらゆるレベルにおいて、子どもの最善の利益が確保されることができるような社会状況をつくることを目的として、ネットワーク構築、政策提言、啓発等の活動に取り組んでいます。
11月は「世界こどもの日」にちなみ、子どもの権利について考えるイベントが各地で行われています。ぜひご参加ください!公式サイト > 広げよう!子どもの権利条約キャンペーン
03.
シャプラニールの「子どもの権利を守る活動」
シャプラニールは現在の中期ビジョン(2016-2020年)の重点分野のひとつとして「子どもの権利を守る活動」をあげています。私たちは子どもの権利の中でも成長を阻害する「児童労働」の削減と、健全な発達や社会参加に欠かせない「教育」について、とりわけ行政やNGOの支援から取り残された子どもたちや地域を対象とした活動を行っています。
バングラデシュ統計局の報告では、現在バングラデシュには家事使用人として働く少女が約33万人いるとされています。彼女たちは、閉ざされた室内で働くことを強いられ社会の目が届かず、弱い立場にあり、教育の機会や子どもの権利を奪われています。
シャプラニールでは少女のための支援センターを運営し、基本的な読み書きや保険衛生や性の知識などの習得を支援するとともに、少女たちの現状を広く社会へ訴えることで、児童労働の根本的な解決を目指しています。
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バングラデシュにはベンガル人以外に複数の先住民族が暮らしていますが、その多くがベンガル人によって差別を受けています。
より最も数が多く、多くの支援が入っているのはチッタゴン丘陵地帯に住むジュマという民族ですが、シャプラニールはまだ支援の手が入っておらず、ジュマの次に数が多いサンタルという先住民への差別がなくなるよう、地域、学校、政府へ働きかけています。
>もっと詳しく
シャプラニールの「社会を変えるアプローチ」
私たちはバングラデシュやネパールといった南アジアと日本で、社会や他の援助団体の支援から「取り残された人々」への支援や「取り残された課題」に取り組んでいます。また、その周辺にいる人々や組織へも働きかけ、市民一人ひとりの意識と行動を変えることで、「社会を変えていく活動」を重視しています。(私たちの使命についてはこちらのページをご覧ください。)
「取り残された⼈々」への⽀援だけでなく、住⺠・⾏政の⾏動に変化を起こし「誰も取り残さない」社会をつくるための⽀援を通じて、すべての人が持つ豊かな可能性が開花する社会を目指しています。
シャプラニールと持続可能な開発目標(SDGs)の取り組み
2015年9月、国連サミットにて17のゴールで構成された国際社会の共通目標「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」が決められました。これは2030年までに、貧困や飢餓、気候変動、平和的社会など目標を達成を目指し持続可能な開発のために国連加盟するすべての国が日々活動をしています。シャプラニールの社会問題解決を行う団体として、貧困の社会を目指し、国内外でさまざまな活動を進めています。
でも「子どもの権利を守る活動」は、どのくらいSDGs達成へ貢献しているのか?今回は、その中でも特に関わりが深いSDGsゴールとターゲットの指標に照し合せながら、活動を振り返ってみました! ≫ 詳しくはこちら
「子どもと若者のセーフガーディング方針」を策定しました
シャプラニールは、活動の対象となる子どもや若者、あるいはその活動に参加する子どもや若者を虐待や搾取から保護するためのガイドラインとして、「子どもと若者のセーフガーディング方針」を策定しました。これは、日本と活動地の職員のほか、役員や現地パートナー団体、該当する活動に参加する会員、ボランティアなどにも適用されるもので、今後、関係者への周知、研修の実施などこの方針を遵守するために必要な取り組みを進めていきます。
≫ もっと詳しく
【現地駐在員レポート】
バングラデシュ、ネパールから「子どもの権利を守る活動」についてレポートをお届け!
家事使用人として働く少女支援プロジェクト
バングラデシュ事務所長 内山智子(うちやま・ともこ)
「少女が親元を離れて働くことになった背景」
子どもの権利、児童労働に対する政府の諸政策、働く少女の現状などについて、一人でも多くの人に知ってもらうことを目的に、公共ラジオ番組を全国に放送しています。先日の番組では、2人の少女が自分の経験を語ってくれました。彼女たちの言葉を聞いて、皆さんは何を感じるでしょうか。≫続きはこちら
「『子どもの権利』を守るのは大人の責任」
バングラデシュ政府は、14歳以下の子を働かせてはいけない、としています。しかし、14歳以下の子が働いている現状はなくなりません。そもそも、なぜ少女たちは親元を離れ、仕事をしなければならないのでしょうか。子どもを雇う人がいるからでしょうか。もちろんそれは問題です。しかし同時に、子どもを送り出す親側にも大きな要因があります。≫続きはこちら
[関連ブログ]
「タスリマが笑わない理由」
これは家事使用人として働く1人の少女のストーリーです。タスリマ(15歳)は小学校5年生の11歳の時に、ダッカで働き始めました。タスリマは小学校の卒業資格をもっていません。村での彼女はとても成績が良く勉強が大好きでした。この先も勉強をがんばるんだと期待を膨らませ、卒業試験では各科目、順調に受けていました。それがある日、明日で最後の1科目という日のこと…≫続きはこちら
児童労働の予防・削減プロジェクト
ネパール事務所長 勝井裕美(かつい・ひろみ)
「ネパールの児童労働とCOVID-19」
都市部で児童労働に従事する子どもを送り出している農村部で活動ができないか、その想いを形にした支援活動へのネパール政府からの承認がようやく最後の2歩まで来ました。≫続きはこちら
[関連ブログ]
「村全体で取り組む児童労働削減活動」
「罰することで必ずしも問題は解決しません。私たちは同じコミュニティの中で人々とともに生き、さまざまな課題に向き合っています。だから、私たちは児童労働のリスクについて地域住民に理解してもらえるように、正論でぶつかるというよりも共感を持って接したいと考えています」これは、モナハリ村長(*1)はの言葉です。そう、モナハリ村は児童労働問題に真剣に取り組みたいと考えているのです。≫続きはこちら
04.
SNSで子どもの権利を広げよう!&プレゼント企画
シャプラニールの公式SNSをフォロー&シェアでプレゼントが当たる!
本キャンペーンは終了しました!ご応募ありがとうございました。当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。
子どもの権利を守る活動を一緒を広げてくれませんか。「シャプラニール子どもの権利を守ろう!キャンペーン」期間中、シャプラニールのSNSをフォロー&ハッシュタグ「#シャプラは子どもを守ります」が付いた投稿をシェアしてくれた方全員を対象に、抽選で子ども支援に尽力する活動家のサインが入った書籍をプレゼントいたします!応募方法は以下をご覧ください。
・評論家 荻上チキさん:サイン入り書籍「みらいめがね それでは息がつまるので」1名
・エッセイスト 犬山紙子さん:サイン入り書籍「すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある」1名
・社会活動家 仁藤夢乃さん:サイン入り書籍「難民高校生 絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル 」1名
>>インタビュー企画「子ども支援を行う活動家に聞きました」はこちら<<
<プレゼントキャンペーンのエントリー方法>※応募は〆切ました
(1) シャプラニールのTwitterやInstagramをフォロー、またはFacebookに「いいね」しよう。
(2) 公式SNS(Twitter・Facebook・Instagram)から投稿されたハッシュタグ「#シャプラは子どもを守ります」が付いた写真や投稿をRT・シェアしよう!
(3) 上記(1)(2)が完了したら、シャプラニールのSNS宛にDMまたはメッセージで希望のプレゼントをご連絡ください。
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<当選発表について>
キャンペーン期間終了後、プレゼントに当選した方にシャプラニールからSNSのDMまたはメッセージで通知いたします。また当選通知の際に、当選者の方に対し、発送に必要なお届け先情報(お名前、郵便番号・住所)を別途お伺いします。なお、当選者の発表は、プレゼントの発送をもって代えさせていただきます。
※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。賞品の発送は2020年1月頃を予定しています。
※賞品を譲渡(転売、オークション出品を含む)しないことが応募・当選の条件となります。
※個人情報の取り扱いについてはこちらをご覧ください。
<もっと多くの人に知ってもらうために>
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本キャンペーンに関するお問い合わせ
(特活)シャプラニール=市民による海外協力の会 広報グループ
Email:press@shaplaneer.org Tel: 03-3202-7863
[関連] 2019年キャンペーン:カレーを作って・食べて・子どもの権利を知ろうキャンペーン!
2019年11月20日は「子どもの権利条約」が国連で採択されてから30周年、日本は批准して25周年を迎えました。昨年の類似キャンペーンでは、バングラデシュやネパールで食べられている「カレー」、食文化から両国に想いを馳せ、世界・日本で子どもたちが置かれている現状を伝え、啓発キャンペーンを行いました。「カレーな著名人にききました!」のコーナーでは、カレー界で有名な小宮山雄飛さん、NAOTOさん、印度カリー子さんに、カレーの魅力や、ご自身で取り組む社会へのグッドアクション、子どもの今・未来へのメッセージをいただきました。※こちらのキャンペーンはすでに終了しています。