今日は1月16日と17日の2日間にわたって行われた、マイメンシン県イショルゴンジ郡の私たちの活動地での寒波救援の写真をご紹介。配布を行ったのは、シャプラニールから2005年に独立した現地パートナーNGOのCOLIです。3つの事務所で、もっとも困難な状況にある寡婦グループの女性たちと障がい者の人たちに毛布を配布しました。
イショルゴンジ1事務所にて。視覚障がいのある男性に毛布を渡しているのは、COLI代表のヌルル・イスラム
毛布をもらっているのは、寡婦グループのメンバー。
こちらはイショルゴンジ2事務所。
この人も寡婦グループのメンバーですね。
こちらはイショルゴンジ3事務所。
渡しているのは、白っぽくてタオルみたいに見えますけど、フリースの毛布です。
障がいのある人たちに。喜んでくれてるみたいです。
マイメンシン県のイショルゴンジ郡は私たちの活動地の中でももっとも保守的で生活状況も悪い、というのはかねてからわかっていることなんですが、こうして見ると、つくづくこの地域はブルカをかぶっている女性が多いですね。とくに貧しい寡婦グループ、となるとその率が上がるみたいです。
全国的にそういう傾向はあるんですが、この地域ではとくにマドラサと呼ばれるイスラム宗教学校が急増していて、貧しい親たちは子どもを政府の学校へ行かせずにマドラサに送って安心してしまうことが多いです。マドラサの中にも教育要項にのっとったカリキュラムを実施しているところもありますが、大半はコーランの暗誦や宗教教育が中心で、何年も通っても読み書きや簡単な計算すらできない、という子どもも多いのです。COLIはこの地域の貧しい子どもたちが政府の学校に通うよう親に促し、入学後はドロップアウトしないよう、補習教室を運営しています。
ブルカをかぶる女性は全国的にこの5年ぐらいで目に見えて増えた、と誰もが言います。原理主義的な勢力が強まっていることも大きな要因としてありますが、あながち宗教だけが理由とは言えないようです。ほかの理由にどんなことがあるかというと、
・暴力や性的嫌がらせから身を守るため(若い女性に多い理由。最近、Acid Violenceと言われる酸を顔などに投げつける暴力が益々ひどくなっていることも背景にあります)
・服があまり要らない(ブルカをかぶってしまえばいつも同じ服を着ていてもわからない。しかも中の服が傷まない)
・ファッションとして(真っ黒なブルカはあまりファッショナブルとは思えませんが、上流階級には華やかな模様の入ったブルカを着ている人も見ます)
あと、今の季節ならブルカを着ていたほうが暖かい、ということもあるかもしれませんね。
話がちょっと逸れましたが、以上、COLIでの寒波救援報告でした。