サイクロン被災地、とくに遠隔地では5日たった今でも水の中に遺体や家畜の死骸が沈んでいるような状態で、安全な水不足が深刻になっています。汚染された水のために、心配されていた下痢などの病気がすでに広がっています。下痢で脱水状態になっても安全な飲み水がないのでは、命にかかわります。とくに抵抗力のない小さな子どもやお年寄りは、サイクロンの夜を生き延びても今なおとても危険な状態にあります。
昨夜クルナに戻ったポリモールから、今朝早く第1弾の救援内容の提案と予算書が送られてきました。ウェブサイトのサイクロン救援のページにも載せていますが、この提案をもとに、ショロンコラでの1100世帯への食糧、衣料などの配布と池の清掃、そしてモングラ港の近くにあるバニシャンタとよばれる場所で働くセックスワーカーの女性たちの、子どもたちのためのシェルターを1ヶ月運営することを決めました。
今回のような大災害の際、普通であれば頼りにするのは家族や親戚ですが、セックスワーカーの女性たちは厳しい社会的差別を受けている上、家族と連絡のない人がほとんどです。父親のいない子どもを独りで育てながら働いている女性が多いわけですが、この子どもたちが今回のサイクロンで非常に怯えて不安がっており、また保護も受けられずに厳しい状況にあるということでした。シェルターでは状況が落ち着くまでの1ヶ月間、この子たちに給食を出して世話をする予定です。
ポリモールがこのバニシャンタの状況を今日視察にいったので、あとで報告があるでしょう。ここは近いうちに私も様子を見に行きたいと思っています。
救援物資の購入はJJSの職員数名による購入委員会をつくって今日から明日にかけて完了し、金曜日中には配布も終える予定です。配布を早くしなければと気はあせるのですが、物資購入の際に会計の透明性を確保するのはとても重要。
池の清掃には最低4-5日はかかります。最初はフィルターポンプをつけると聞いていたのですが、人海戦術で家畜の死骸や倒木を取り除いた上で生石灰をまいて汚物を池の底に沈ませる、というやり方でやるとのこと。あの地域では池や川は無数にあるので、私たちとの協働でJJSができるのはそのうちのいくつかにすぎないと思いますが、やらないよりはずっとよいでしょう。
ポリモールにはデジカメを持たせて撮った写真を送ってくれるよう頼んでいたのですが、JJSの事務所からどうもうまく送れない模様で残念。ウェブサイトなどで現地の写真をお見せできるのは金曜日以降になりそうです。