約1ヶ月ご無沙汰してしまいました。やたら忙しかった2月が終わり、日本での会議を経て次年度のバングラデシュでの活動計画・予算もほぼ提案どおり承認され、ちょっとほっとしているところです。今月はこれからサイクロン被災地への出張もあるし、月末にはスタディツアーも来るのですが、気温も上がり、穏やかな日本の初夏のような気候になったこともあって、気分的にはややのんびりムード。でも今月中にダッカスタッフの人事考課と給与改定という仕事もあったな...。
さて、今日3月8日は国際女性デー。バングラデシュではこの日、様々なNGOなどが女性に関するイシューを取り上げた会議やキャンペーンなどを行います。シャプラニールでは今年とくにそういう企画はなく、今日は土曜でお休みなのですが、今朝新聞を眺めていたら目を引く記事がありました。
「酸による暴力(Acid Violence)根絶のための全員男性のデモ行進」というのがそれ。
バングラデシュでは今でも女性に硫酸などをかけて火傷を負わせ、時には死に至るという残酷な暴力が絶えません。新婚の妻が要求した持参金を持ってこなかったから、とか、結婚したかった女性が他の男性と結婚したから、など、当の女性にはまったく責任のない理不尽な理由で、女性に酸をかけて大怪我をさせる男が少なからずいるのです。被害にあった女性たちや、彼女たちを支える女性たちによる集会などはこれまでもよく報道されていましたが、全員男性による行進、というのは初めて聞きました。
企画したのは酸による暴力のサバイバー女性を支える活動をしている「Acid Survivors Foundation」と、社会的な活動に積極的なことで知られる新聞社「Prothom Alo(プロトム・アロ)」。
「酸を使った女性への暴力の加害者はほとんどが男性。だからこの暴力を根絶するには男性こそが立ちあがらなくては」とデモ行進の参加者の男性は記者会見で語ったそうで、バングラデシュにもこういった男性たちがいることに勇気づけられます。
この国際女性デーの「男性のみによるデモ行進」は国内の12の県で行われるとのこと。たくさんの男性たちが参加してくれるといいな...と思います。