雨期に備えてー洪水が多い地域での防災活動
事業地であるネパール・チトワン郡マディ市でもCOVID-19感染拡大措置として行動規制が継続されています。ラクタニ川におけるインフラ設置作業は市の許可を得て作業の継続ができましたが、集落を訪問して勉強会や会議を開くことはできない状況です。
ネパールでは6月末から9月までが雨期となり、洪水や土砂崩れなどといった災害が発生しやすくなります。そのため、マディ市の地方災害管理委員会も雨期前に会議を開催し、雨期に向けた準備について話し合われ、洪水発生時の役割分担などが確認されました。また、住民たちへの啓発としてコミュニティラジオを通じて、安全行動を促す公共広告を放送しています。
しかしながら、今年の雨期は雨量が多く、6月末よりすでにいくつかの水害がネパール各地で発生しています。シャプラニールの事業地であるラクタニ川も、同じくこの雨期の影響を受け、洪水が発生してしまいました(7/8時点)。人的な被害はまだ確認されていないものの、被災した世帯があると現地から報告を受けています。現在は、現場からの詳しい情報を収集している状況ですが、被害が大きくならないことを願うばかりです。
現行プロジェクトの状況
感染状況の改善は見られるものの、感染リスクがなくなっている状態ではないため、シャプラニールは常に危機感を持ちながら活動を継続しています。現地職員やパートナー団体スタッフは感染予防対策を厳守し、常に変化する状況に対応しながら活動を進めています。
ネパールのCOVID-19感染状況(7月11日時点)
COVID-19の累計感染者数は、7月11日時点で65万人に達し、累計死者数は9,382人となりました。4月前半に急激に増えた多い時には9000人/日を記録した新規感染者は、5月半ば以降は徐々に減り始め現在は1500人前後/日が続いています。政府が感染拡大措置として発令された行動規制は、正当な理由のない外出に罰則が科されるなど、にかなり厳しく制限された時期もありましたが、現在は外出も可能で、車両の制限や店の営業時間制限等までに緩和されています。
現地の支援進捗は定期的に更新いたします。今後とも活動の応援どうぞよろしくお願いいたします。
海外活動グループ/ネパール事業担当 菅野