イスラム教徒は一年に1回ラマダン(断食)を行います。ラマダン中は約1カ月間、日の出から日没までの時間の飲食を断ちます。そして、日没後はじめてとる食事を「イフタール」といい、家族であつまり皆で食事を楽しみます。
今回、バングラデシュ出身のブルブルさんにお誘いいただき、シャプラニールのインターン2名と職員で代々木上原にあるモスク 東京ジャーミイにてイフタールに参加しました。
モスクでのお祈り
まずはモスクでお祈り。 東京ジャーミイでは、男性はモスクの1階、女性は2階でお祈りを行います。
お祈りの前に、デーツ(ナツメヤシの実)が振る舞われました。預言者ムハンマドが断食明けに食べていたと言われるデーツは栄養価が高く、優しい甘さが断食後の体を癒してくれます。
見よう見まねで、私たちもお祈りを体験。お祈りはまるで歌を聴いているかのよう。心地よい声に合わせ、全員でメッカの方向に向かい祈ります。国籍を超えてみんなの心が一つになったような感覚に、気持ちが安らぎました。
モスク内に描かれている綺麗な模様。実は絵ではなく、アラビア語の文字。イスラム教では偶像崇拝(像や絵などの偶像を信仰の対象とし、崇拝すること)が禁止されています。そのため、代わりに絵のようなアラビア語の文字を用いて、イスラムの神であるアッラーや預言者ムハンマドの名前、神様の言葉であるコーランの一節などが装飾としていたるところに書かれています。
「この味は一体なんだろう?」
モスクでのお祈りを終えた後はお食事です! 食事を受け取る列に並んでいる時から、良い匂いが漂ってきます。 「本日のメニュー」に並ぶ料理名はどれも聞いたことないものばかり。
食べたことのない味付けの料理はどれもとてもおいしく、満たされました。ブルブルさんによると、東京ジャーミイのトルコ式のイフタールの料理と比べ、バングラデシュのイフタールでは揚げ物など、油を多く使った食事が多いそうです。
バングラデシュでは、子どものときから親や先生にコーランやイスラム教の教えについて学ぶそう。 コーランに書かれていることの意味について日本語で伝えるのはとても難しい…と悩みながらも、インターン生に丁寧に教えてくださいました。
とても貴重な経験になったイフタール。これを機会に、もっと勉強し、積極的にイスラム文化に関わっていこうと感じた1日でした。
モスク内は自由に見学できます。(男女ともに露出を控え、女性は髪の毛をスカーフ等で覆う必要があります。)皆さんもぜひ、モスクを訪れてみてはいかがでしょうか?
コミュニケーショングループ インターン 黒瀬