こんにちは!クラフトリンクインターンの成瀬です。
シャプラニールでは2023年5月30日に、フェアトレード月間企画としてオンラインイベント「ファーマーズパッション農園の池島さんに聞くネパールコーヒーの世界」を開催しました。
フェアトレード商品オンラインショップ・クラフトリンクの大人気商品である「太陽とヒマラヤの恵み」シリーズを生産するファーマーズパッション農園の創立者、池島英総さんをお招きし、オンラインでネパールでのコーヒー栽培やファーマーズパッション農園について貴重なお話をしていただきました。
池島英総さんとファーマーズパッション
「海外で仕事をしたい」と考えた池島さんは、ある日ネパールを訪れました。コーヒー栽培に適した気候や地形を有し、コーヒー栽培の下地が出来上がっていた現地に魅力を感じ、現地のコーヒー生産者との出会いもあったことから、ネパール・シャンジャ郡でファーマーズパッション農園を開き、コーヒー栽培を始めることになりました。
当初はケンカとトライ&エラーの毎日でしたが、希望と期待を抱き、現地とともに成長し続けた池島さん。現在まで、現地でのコーヒー栽培に加えて日本での法人化や、メディアへの出演など、国内外での活動に情熱をもって取り組まれてきました。
持続可能な森づくりと持続可能な社会づくり
ファーマーズパッション農園では「アグロフォレストリー農法」という方法で農薬や化学肥料を使用せずにコーヒーを栽培しています。「アグロフォレストリー農法」とは、ひとつの土地に樹木と農作物を植え、自然が持つ本来の作用を生かしながら農業を行う方法です。ガーデニングなどの環境整備に力を入れ、コーヒーと一緒に販売可能な樹木を栽培することで、森の恩恵を最大限活用してきました。ファーマーズパッション農園の「森をそのまま」生かすという考え方が、環境にやさしく、長期にわたって持続可能な「森づくり」を実現してきたのです。
また、ファーマーズパッション農園では、コーヒー栽培の技術やノウハウをネパールの生産者たちに共有してきました。その結果、活動開始当初はネパールで「産業」として確立しきっていなかったコーヒー栽培が、現在ではネパールの一大産業へと成長しつつあります。ネパールに産業と雇用を生み出し、コーヒー栽培を通して持続可能な「森づくり」や「社会づくり」にも貢献してきたのです。
SDGsのウェディングケーキモデル
私にとって最も印象的だったのは、池島さんが大切にしている「ウェディングケーキモデル」のお話です。ウェディングケーキモデルとは、「生物圏」「社会圏」「経済圏」という3つの要素がウェディングケーキのような階層構造をなして、私たちの人間社会を形成しているという理論です。この理論から、持続可能な経済活動を実現するためには現地の環境と生産者の生活を守ることが重要であると考えさせられました。
私たちは物を買う際に、商品そのものに意識が集中し、その商品のバックグラウンドを見逃しがちです。私自身、安さやデザイン性といった商品の表面的な部分だけを見て購入しまうことがほとんどです。そのような時に、SDGsの「ウェディングケーキモデル」を思い出し、一度立ち止まって考えられるようにしたいと思いました。そして、多くの人にこの考え方を知ってもらうため、池島さんの熱い想いを発信していきたいと思いました!
最後になりましたが、池島英総さん、貴重なお時間をいただきありがとうございました!また、参加者の皆さん、当日はご参加ありがとうございました!
クラフトリンク インターン 成瀬翔