2024年1月にネパール、2月にバングラデシュヘプロジェクト評価のために出張しました。それぞれの活動地で会った人たちのこと、考えたことを事務局長小松より報告します。
親からも搾取され・・・
他人の家で使用人として働かされている女の子たちが通うセンターにお邪魔しました。みんな明るく迎えてくれる中、ほとんど無表情でマスクを外さない女の子がいました。ジョベダさん、15歳。5歳のころから働きに出された彼女は、ずっとセンターに通い続けていて、刺しゅうや裁縫の研修も受けてきました。父親から毎月1万タ力ものお金を送るよう迫られていて、大きな精神的負担を感じているようでした。それでも、毎晩仕事が終わってから製品づくりを続けているそうで、私たちにたくさんの作品を見せてくれました。
自分の親からも搾取を受け辛い日々を送るジョベダさんにとって、センターが、わずかな時間でもほっとできる大切な居場所になっていることが伝わってきました。このセンターの場所を提供してくれている大家さんは、自分でこうした活動をしたいと意欲的で間もなく運営を任せることにしています。
学校へ通うようになった子どもたち
初等教育のギャップを理める活動を行っている、先住民族の人たちが暮らす材を訪ねました。子どもたちは近くの公立小学校へ通うのですが、以前は公用部のベンガル語の授業についていけず、通わなくなるどもがほとんどだったと言います。親たちも朝早くから日雇い労働に出てしまうため、子どもたちの様子がわかりません。
私たちはこうした村にコミュニティ・ラーニング、センターを設置し、子どもたちの学習環境を整えています。この村で暮らし、先生役をしてくれているハシナさんは、「ここの子どもたちが学校で良い成績をとると私まで嬉しくなるんです」と楽しそうに話してくれました。今では、学校へ通っていない子どもはひとりもいなくなったそうです。ここでも大きな変化が生まれていました。
※登場人物は全て仮名です。
事務局長 小松豊明