対立を乗り越え、すべての人々の権利が尊重される社会へ
抑圧や暴力がない、平和で自由な社会へ
新たな歴史の扉を開いたバングラデシュの今後に注目し、人々とともに歩みます

2024年8月5日は、バングラデシュの歴史の大きな転換点となる1日でした。

6月に公務員採用の優遇枠をめぐって学生たちが始めた抗議行動は、やがて一般市民も巻き込んで政権に抗議する全国規模の運動へと拡大し、止まる様子を見せないうねりの中で、シェイク・ハシナ首相が退陣し、暫定政権が樹立されることが発表されました。

学生組織間や与野党の支持者間の衝突、治安部隊による発砲などにより、巻き込まれた数十名の子どもたちを含む少なくとも数百名の人々が命を落としました。その多くは未来ある学生たちでした。正確な死傷者数や逮捕された人々の数はまだ明らかになっていません。

交通や通信が遮断され、安全が脅かされる状態が続き、人々の日常生活が奪われました。教育機関も閉鎖され、子どもたち・若者たちの学びも中断されました。

私たちシャプラニールは、1972年からこの国の人々とともに歩んできた団体として、バングラデシュの歴史に残るであろう今回の一連の動きを注視してきました。社会を動かした人々の力や熱い思いに圧倒される一方で、今回の出来事により生じてしまったかもしれない分断や、人々の暮らしに与える影響、心に残される傷について懸念しています。

私たちは「すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会」をめざして長年活動してきました。

これからバングラデシュの社会がどんな方向へ向かっていくのかはまだ予断を許さない状況ですが、今後作られる新しい政治体制が、人々の意見を反映した民主的なものになっていくこと、人々が意見や立場の違いなどによる対立を乗り越え、暴力や抑圧のない平和で自由な社会が作られること、バングラデシュの人口の多数を占める子どもたち・若者たちが、安心して成長し、将来の選択ができる社会となることを願ってやみません。

私たちシャプラニールも、先が見えない明日に大きな希望を抱きつつ、バングラデシュの人々に寄り添いながら、これからも活動を続けていきます。

2024年8月7日
認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会

※最新の対応については「バングラデシュ情勢について」をご覧ください。


シャプラニールでは引続きバングラデシュで、子ども支援・防災の取り組みを継続していきます。
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