先週、バングラデシュ北西部のディナジプールに行ってきました。
こちらに赴任してからはじめての出張です。
ディナジプールでは、先住民族サンタルの子どもたちの教育支援活動と
フェアトレード生産現場を訪問してきました。今回はフェアトレード生産
現場についてレポートしたいと思います。
訪問した団体は、サイドプール・エンタープライズという団体。
この団体は、アメリカの非営利組織・MCCによるパキスタン難民のバッグ生産による
収入向上活動が独立したものです。現在は、バッグ生産部門と印刷部門があります。
シャプラニールは同じくMCCから独立したフェアトレード団体
プロクリティを通じて、この団体の商品を仕入れていて、
この団体の商品にはジュートレジバッグやジュートポリ袋入れなどがあります。
私が訪問したのは、
印刷部門であるイースタン・スクリーン・プリンターズ(ESP)です。
(ちなみにバッグ生産部門はアクション・バッグ・ハンディクラフツと言います)
その名の通り、スクリーンプリント(シルクスクリーン)に取り組んでいます。
常時35名の女性が働き、その女性たちは離婚や別居、貧困家庭出身などで、
収入源が限られています。
ジュートバッグのほか、手漉き紙への印刷も行っていて、
私が訪問したときは、ポストカードやラッピングペーパーなどの印刷を
やっていました。
シルクスクリーンは、印刷方法のひとつではありますが、それだけに留まりません。
手仕事だからこそ、表現方法のひとつになり、アートになります。
また、手仕事だからこそ、仕事づくりになり、作る人(生産者)の収入向上になります。
印刷方法、アート、仕事づくりと異なる見方の人・組織が集まって、
ひとつのシルクスクリーンを作り上げていく。
そんなプロセスから新しいこと、新しい価値観が生まれてきたらいいな、
なんてことを考えるきっかけになりました。
シルクスクリーン、贅沢な商品です。
ダッカ駐在員
石井大輔
2014/2/26