先日、バングラデシュからクラフトリンクのパートナー団体であるthe Jute Works(以下、ジュートワークス)とKumudini Welfare Trust of Bengal(以下、クムディニ)の中心メンバーお二人が来日し、現場からの報告を聞く講演会を開催しました。
講演会には約40名が参加し、盛大のうちに閉会しました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
どのようなことが報告されたのか、参加者からの質問とともに簡単ですが報告します。
Bertha Gity Baroiさん(ジュートワークス 副専務理事)
Bertha Gity Baroiさんからは、ジュートワークスの設立経緯や歴史、団体のビジョンなどをお話いただきました。
ジュートワークスは、パキスタンからの独立戦争により夫や家族を失くした女性の社会復帰を目的として1973年に設立された団体。ビジョンステートメントには、特に女性を中心とする不利な立場にあったり、社会から無視されている人々の尊厳を確立するとあります。今では、バングラデシュ全土に152グループ、約3,800人の生産者を抱える団体となっています。
生産者に対しては、手工芸品の生産を通じた雇用創出だけでなく、貯蓄制度や基金を通じた融資、安全な飲み水の提供や災害支援、保健衛生の教育や医療支援なども行っています。
ジュートワークスの取引先は、77%が「フェアトレード」団体(バイヤー)で、23%がそれ以外の団体(バイヤー)です。取引先の中には、Body ShopやIKEAなどもあるそうです。
Subrata Sahaさん(クムディニ 上級専務)
クムディニは、手工芸品部門のほかにも病院や看護学校なども運営する財団です。Subrata Sahaさんから、クムディニ財団の歴史や全体像をお話いただいた後、手工芸品部門のお話をしていただきました。
クムディニの手工芸品部門は1976年、伝統工芸技術の伝承と女性の雇用創出を目的に設立されました。26,000人以上の女性が生産者となっています。また、環境保全を目的として、植物性の染料を使うことを推奨しています。
<参加者からの質問と回答>
Q.生産者のひと月あたりの平均的な賃金はどれくらいか。
A.一概に答えることはできません。なぜなら、手工芸品の生産だけを行う生産者は少なく、多くの生産者は、農業などの別の仕事もしているからです。また、閑散期もあれば、繁忙期もあります。(Subrata Sahaさん)
Q.国連ミレニアム開発目標は達成できると思うか。
A.達成できると思います。そのためには、国のリーダーシップが必要です。(Bertha Gity Baroiさん)
Q.日本の取引先は、他の国の取引先と比べてどうか。
A.特に品質に関して高い要求をしてきます。それが私たちにとって、学びとなっています。(Bertha Gity Baroiさん)
講演会の後は、同日開催していた2008年秋冬新商品の展示会にも参加し、参加者と懇親する場面も見られました。
ジュートワークスやクムディニの手工芸品は、
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