10月29日、Nari Sangbadik Kendraである会合を開きました。Nari Sangbadik KendraとはWomen Journalist Centerという意味で、家事使用人として働く少女の置かれた状況や、行政がそこにどのような施策を打っているか、等について女性記者に理解してもらうことが会合の目的です。

女性ジャーナリストとの会合①

2015年初めに策定されたDomestic Worker Protection and Welfare Policyの中では、原則として14歳未満の少女を雇わないこと、雇用条件を文書または口頭で確認すること、雇い主が少女のための貯蓄を行うこと、等が定められたものの、まだ「法」としては成立しておらず、強制力はありません。従って、運用もまだまだこれからというところです。例えば、少女のために銀行口座を開こうとしても、18歳未満は学生IDの提示が必須になっており、学校に通えない少女たちは口座を持つことができません。政策と制度に矛盾がある状況ですね。

とは言え、今夏にはダッカ管区や南ダッカ市で児童労働をモニタリングしていくための委員会が創設されました。出生登録ができていない子どもであっても、シャプラニールなどNGOが発行した文書があれば、無償で登録できる仕組みが作られるなど、ゆっくりですが確実に行政側の対応も変わろうとしています。

女性記者には、上記のような行政との取り組みと並行して行っている、家事使用人として働く少女支援センターの運営状況やセンターにやってくる少女たちの実態と併せて、シャプラニールの活動を共有しました。

活発な質疑応答でした

非常に活発な質疑応答でした

集まってくれたのは約30人の女性ジャーナリストの皆さんで、大半がシニアレベルの人です。あとで聞くまで知らなかったんですが、今回の会合開催を提案してくれたNari Sangbadik Kendra代表のお二方は非常にジャーナリスト業界で影響力のある方らしく、この人達がシャプラニールの活動に共感して広く声掛けしてくださったことはとても幸運なことです。翌日にはいくつかのメディア(新聞、Web)に早速この会合の記事が取り上げられていました。

「シャプラニールの存在は今まで知らなかったけど、是非詳しく知りたい。家事使用人として働く少女の支援センターの現場に連れて行ってください。できれば他の教育事業の現場の現場も見てみたい」、こう言ってくれる記者さんが多数あったのは非常に嬉しいことでした。是非実現したいと思います。

そして支援センター運営事業の方は、今日からクラウドファンディングが始まりました!行政やメディアとの協働と、現場で行う課題解決。これを両輪として進めることができれば、より強い説得力をもって社会に訴えかけていくことができます。ぜひ皆さんの力を貸してください。クラウドファンディグへのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。

クラウドファンディング詳細ページ:
https://readyfor.jp/projects/girls_education