首都ダッカでも目にすることがまだある児童労働。バングラデシュでは6月12日の児童労働反対世界デーに際し、イベントや取り組みが行われました。
ダッカでは、「バングラデシュの児童労働の現状に対する対策」と題した児童の権利を考えるフォーラムが6月11日に開催されました。バングラデシュ・児童の権利に関するフォーラム(Bangladesh Shishu Adhikar Forum、以下BSAF)が主催し、多くの報道関係社らと市民団体が出席しました。メディアはデイリースター社、デイリーイッテファック社、ダッカトリビュー社など、バングラデシュの主要新聞社5社が集まりました。ダッカ事務所からはアドボカシー・オフィサーのニーナが出席しました。
児童労働反対世界デーに関連したテレビ番組放映の他、BSAF主導の下、児童労働反対を謳うポスターやステッカー1万枚も、各行政区や関心を持つ省庁やNGO、国連組織に配布されました。新聞にも2社掲載されました。 PRINT” width=”196″ height=”300″ />
BSAFによる児童労働の現場に案内のするツアーもあり、多くの報道関係社が参加しました。バゲルハットというバングラデシュ南部の地域を訪れ、エビの稚魚収集の仕事をしている児童が紹介されました。参加した新聞社の記事では後日、危険と隣り合わせでも働かざるをえない彼らの日常が報道されました。
バングラデシュでは、まだ多くの子どもたちが働かざるをえない状況にあります。その数およそ160万人。劣悪な環境下で働く子どもや充分な賃金がもらえない子どももいるため、継続した働きかけが必要とされています。シャプラニールが取り組む家事使用人として働く少女たちは特に、個人宅内での労働なため、外からはほとんど目にすることができません。搾取されるばかりの労働環境にいる子どもたちが適切な教育を受けられるよう、シャプラニールは今後も世論に働きかけていきます。
(シャプラニール ダッカ駐在員 猪瀬)