ダッカからコルカタに来て、あーインドに来たな、と感じるもののひとつは、街にあふれる黄色いタクシー。とってもクラシックな形のインドの国産車、アンバサダーのタクシーです。
きのう、そんなタクシーに乗って、街の中心部から宿に戻ってきたときのこと。運賃を払って降りようとしたら、ごつい感じの運転手のおじさんが言うのです。
「あんた英語読めるんだよね」
「は?ええ、まあ。」
「これ、あげるから読みなさい」
そう言って私にくれたのは、ポケット版の小さな新約聖書。
「ありがとう...」と言って受け取ると、タクシーはさっさと行ってしまいましたが、
あのおじさんはああやってしょっちゅうお客に聖書を配ってるんだろうか?
私はとくに信仰をもたない不信心者ですが、コルカタのタクシー・ドライバーにもらった聖書、なんだか貴重なものに思えて、時々読もうかな、という気になりました。