少し前になるが、3月の中旬に「家事使用人として働く少女たちの支援事業」の活動地区で、毎年恒例の運動会が行われた。去年まではダッカ市内にある4つのセンター合同で実施してきたが、1月以降ゼネストが続く中、数十人の女の子たちを連れてダッカ市内を移動するのはリスクが高いと判断、センター別の企画となったのである。

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<徒競走:みんな真剣そのものです>

私はミルプールの中にある住宅街ルプノゴールの運動会に参加させてもらった。徒競走やバランスを競う「運動会」と、歌や踊りを楽しむ「学芸会」の二つが混じったもので、朝から夕方までプログラムが盛りだくさん。センターを卒業した子どもたちも集まるという同窓会的な要素もあり、心から女の子たちが行事を楽しんでいるのが直に伝わってきた。

P1090563.jpgP1090587.jpg<歌に踊り、若いというのは疲れを知らないということ>

おしゃべりもつきないが、やはり化粧やヘアスタイル、ファッションが年頃の彼女たちにとっては最大の関心事。なかなか辛らつな批評家でもあり、私も着ている服とピアスの色あわせが良くないと指摘され、反対色を基本にするようにというアドバイスまでいただいた。

P1090659.jpg最後にはセンターの卒業試験に合格した女の子たちへの賞状授与でしめくくられた。

この運動会は地元住民の協力を得て実施したもの。パートナーのPhulkiが2年以上かけて、地域の人たちとじっくり関係を作り上げ、働く女の子のため自ら行動する人たちを見出してきた結果、今回の行事が実現した。

P1090653.jpg<左手前がザキールさん、女の子たちからも兄のように慕われている>

ここルプノゴールでは、大学生ザキールさんが友人と一緒に場所の確保からテント設営、当日の進行まで担ってくれた。彼は2年前から、シャプラニールやPhulkiの活動にボランティアとして参加しており、社会的な活動にずっと関わっていきたいという意志が感じられる素敵な青年である。こういう人たちと出会えること自体、素晴らしいことだなあと思った一日であった。