今週、東京から事務局長と海外活動グループのお二人が来てバングラデシュ事業の来年度の計画や予算について話し合っているのですが、今日の会議も終盤の5時頃、ふと目をやった窓の外の空の色がヘンだなぁ…と思っていたら、ほどなくバタンバタンと窓を鳴らして風が吹き始め、あっという間にバラバラと雹(ひょう)が落ちてきました。
ああ、忘れてた。この時期、こんなことがあるのです。
雹からかわった雨もしばらく降り続き、あたりの空気はすっかり清々しくなりました。11月頃からの乾季の間に街路樹や建物に降り積もっていた塵や埃もこれですっかりキレイに洗い流されたことでしょう。
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今月13日にファルグン(ベンガル暦で春の第一月)を迎えた前後から空気はどんどんぬるくなっています。ファルグン前日の12日に南西部のクルナ出張から帰る車中では、道の両脇で明るい日射しのなか早苗を植えるのを眺めながら、思わず「茶摘み唄(夏も近づく八十八夜…)」が口をついて出るのでした。
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街角のあちこちではマンゴーが花盛り。写真はクルナ出張中に撮ったもの。手前のヤシの木がちょっと邪魔ですが、まぁそれも南国らしさを醸し出していいかと(?)
このマンゴーの花というのは、いかにも木の花らしくキンモクセイくらいの地味な白〜黄緑の小さな無数の花を穂状に咲かせますが、このうちいったいどれだけが受粉するのか、しばらくすると小さな空豆のような青い実をたくさんつけますが、その多くはまだ小さいうちに風や雨でどんどん落ちてしまいます。
残って石ころくらいの大きさになったものも、今度は子どもたちが格好のおやつとして狙っており(堅くてすっぱいのに塩をつけてかじるのが子どもだけでなく大人もお気に入り)いよいよ甘い果実になるまで樹上に残れるのは咲かせた花全体のうちどれほどなのでしょうか。それでも、ひとつひとつがずっしりと重く瑞々しいその実は枝々をたわませるにはじゅうぶん。まさに南国の大地の豊かさを見る思いです。
花盛りのマンゴーの梢を見やりながら、あの香り高く甘い果実を堪能する6月に早くも思いを馳せています。
あ、でも今夕の嵐でマンゴーの花もだいぶ落ちてしまったかな?