皆さんこんにちは。コミュニケーショングループ インターンの村田です! だんだんと暑さも和らいできましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
2024年8月10日土曜日に、高田馬場駅すぐの消費生活センター分館にて、JICA東京が主催するプログラムで講師としてワークショップを行いました。
JICAでは国際理解教育/開発教育の実践者や興味・関心のある先生方を対象にさまざまな研修を実施しており、その中の1つとして、途上国を訪問する「教師海外研修」というものがあります。今年は数年ぶりにバングラデシュでの現地研修が行われる予定でしたが、情勢変化のため中止となってしまいました。今回はその代替となる国内プログラムにおいて、バングラデシュの文化や課題を学ぶことのできる機会となるよう協力させていただきました。
今回は日本に居ながらでもバングラデシュを身近に感じ、学ぶことのできる多彩な3つのワークショップを行いました。
1:ノクシカタ刺繍の実践
バングラデシュの民衆芸術であるノクシカタ刺繍を、シャプラニールで販売している「ノクシカタ刺しゅう体験キット」を使って実際に体験していただきました。
2:べンガルカレー調理
続いて、シャプラニールで販売している「ベンガルカレースパイスセット」を使って、参加者の皆さんでベンガルカレーを作りました。
3:家事使用人のロールプレイワーク
おいしいベンガルカレーのランチの後、午後のワークショップではバングラデシュで数十万人いるといわれる「見えない児童労働」、家事使用人の女の子たちについてシャプラニールの職員から説明しました。その後、「少女ルビナ」と彼女を取り巻く家族や雇用主、教育機関等の役にそれぞれがなりきって、ルビナを家事使用人として働きに出すかどうかを話し合うワークを行いました。
女の子は結婚するのが一番の幸せで、家事の仕事を覚えるのが一番と主張する父親、娘を手放したくない一方で、金銭的な面から働きに出すか迷いが残る母親、教育の重要性を強調する校長、貧しい家庭を助けたいと言いつつも安く使用人を雇いたい雇い主、そして本当は学校で勉強したいが、家族のために働くことも仕方がないと考えるルビナ。それぞれの主張を当事者として考え、経済的な面だけではなく、教育やジェンダーなど、バングラデシュの社会的かつ構造的な背景を理解するなかで、第三者の視点からでは見えづらい家事使用人の問題の解決の難しさを感じていただけたと思います。
まとめ
今回は現地研修から代替となった国内研修でしたが、ワークショップを通じてバングラデシュの抱える課題だけでなく、食文化や伝統などの魅力も肌で感じていただける機会となっていたらと思います。シャプラニールではこうしたワークショップや講演会などを通して、バングラデシュの様々な面を知り・考えていただく機会を提供しています。学校や職場などでの講師派遣にご関心のある方はぜひ気軽にお問合せください。
コミュニケーショングループ インターン 村田千織