6/2(火)までだったロックダウンが6/14(日)まで延長となった以降、少しずつ街の雰囲気が変わっています。もうこのままは無理と街が動き出したような。
ダメ押しが6/2(火)に政府が税金支払い期限を6/7(日)とし、これを過ぎたら罰金と発表したこと。「外出禁止なのにどうやって払いに行くんだ(eTaxというシステムはありますが、最終的には税務署に行く必要あるという中途半端なもの)」、「そもそもロックダウンで売り上げがないのにどうやって税金払うんだ」と大批判を浴びて撤回を余儀なくされました。が、もうこれで穏やかなネパール人も「やってらんないよ」と思ったのでしょうか、翌日にはある商工団体が「明日午前11時まで店を開きます」と宣言して、一部地域ではこれまで閉めていた衣料品店などが開けたようです。
でも、確かに政府は休業している会社や店などに休業補償をしているわけではなく、日雇い労働者など困窮者に各地方自治体で対応するようにと言っているだけで、人々の暮らしは取り残されたままです。To letと空き店舗も増えてきました。そのような中で自分たちの生活を守るための動きなのでしょう。まだまだ多くの店が閉まっていますが、道路には車両が増えてきました。デリバリー、テイクアウト(だけ)を始めたレストランも日に日に増えています。面白いのが、文房具や生活用品を売っていた店が軒先に野菜を置いて店を開け始めたこと。食料品の販売は認められていますから、「食料品を売っているんだよ」という大義名分を得るための工夫ですね。でも、シャッターを半分閉めていたりするのは奥ゆかしさでしょうか。
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フェアトレード商品や生産者の顔の見える手工芸品を売っていた3階のお店も借主募集に
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最上階は映画館もあるショッピングモールは、まだまだ休館中
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これでもずいぶんと増えた車両。ただ、車のフロントガラスには通行許可証が貼ってある。ないと、もし警察チェックにあったら車両は没収。

3食、自炊生活の身にはリフレッシュになって本当にありがたい
感染者数は今日(6/7)、213名増えて3,448名。さらに、インド含む外国から数十万人のネパール人(主に出稼ぎ労働者)の帰国が始まっています。このような中、ロックダウンの方法を変えてくれ、ロードマップを示してくれという世論の高まりを受けて、政府は何らかの対応策を示す模様です。さて、どのような案が出てきますでしょうか。
ネパール事務所長 勝井裕美
(ネパールでは外出禁止令が出ていますが食料品の買い出しは認められています。これらの写真はその道すがらに撮られたものです)