仕事の打ち合わせのため、昼前に外出をした。最近は通勤に自転車を乗ることが多く、車の多い表通りを避けているため、今日は町の様子を感じるために歩いて出かけてみた。スタッフなどから聞いてはいたものの道行く車は少なく、マイクロ(乗り合いのバン)などほとんど走っていないことに改めて驚いた。いつもなら数台は必ず止まっているターミナルにマイクロ1台きり。客が乗り口に群がるが、もともと混み合っているので誰も乗れないまま車はいってしまった。

新聞では、燃料(ディーゼル)がないためゴミ収集車が動かせずカトマンズ市内のゴミ収集が出来なくなっていること、停電と燃料不足で酸素ボンベの病院への供給が滞っていることなどが報じられている。カトマンズやパタン市内の数箇所のガソリンスタンドにはガソリンやディーゼルを求める車の長い列が続いていた。

今日乗ったタクシーの運転手は闇市でガソリンを買ってしのいでいると言っていた。市場価格が80ルピー(約145円)のところ、闇では100ルピーするが仕方がないという。「仕方ない」は結局消費者に転嫁されるわけで、いつもなら140ルピー前後の距離に対して200ルピー払わされたが、本当に仕方ないことだと思う。

しかし問題は、市民がこの状態をいつまで我慢できるかということだ。今ニュース速報で「(ガソリンやディーゼルなどの)燃料を買えなかった人々がカリマティ(カトマンズ市内の交通要所)で交通妨害、緊張高まる」というテロップが流れている。手元にある辞書を引きひき読んだが、新しく覚える単語が「罵り合い」だの「妨害」「一触即発」であることが非常に悲しい。