雨期のただ中であるが、ガソリン不足が著しく車の数が減っているため、自転車通勤を継続している。朝は比較的ましなのだが、夕方バスやマイクロなどの交通機関を使おうと思うと、座席はおろか立っている場所もなく何台も見送ったあげく、ドアのそばにぶら下がるようにして乗る羽目になり、危険なことこの上ない。
街灯があまりないため、帰宅が遅くなると頭にヘッドライトをつけて自転車に乗ることになる。ネパール人は暗闇でもすいすいと自転車を漕いでいくが、私にはほとんど不可能である。このヘッドライト、ネパール人の子どもにえらい人気(?)で、良く子どもたちに指をさされてしまう。
今日の帰り道、雑貨屋で買い物をしていた時女の子に声をかけられた。
「それなあに?」
「暗い所を見えるようにするものよ」
「へええ、昼間も電気がついてるの?」
「昼は消しておくの、だって昼は電気つけなくても明るいでしょ」
「ふうううん」
買い物をしているうちに、その女の子は暗い横道に消えてしまった。たわいもない会話だったけれど、なんだか優しい気持になって家にもどった。