ティハールの休暇を利用して、昨日までバングラデシュに遊びに行っていた。バングラデシュ駐在時代から懇意にしていたクリスチャンのバングラデシュ人の友人に娘が生まれ、洗礼式に参加するため6日間滞在した。
最初の2日ほどはベンガル語が出てこなくとにかく苦労した。ベンガル語を話しているつもりが「何言っているか判らない」と言われてやっとネパール語を話していることに気付くくらい私の頭はグチャグチャになっていた。表現したいことがあるのに、言葉が出てこないというもどかしい感覚は久しぶりだった。
ちなみにベンガル語でこういう状況を表すのにぴったりな単語がある。「もうエロメロなの」と言えばどこから手をつけて良いか判らないようなヒドイ状態のことを指し、まさにこの時の私のためにあるような単語であった。
ベンガル語とネパール語はかなりの確率で重なっている。厳密にどうかは知らないが、私の感覚では単語ベースで30~35%と言ったところだろうか。もちろんネパール語とベンガル語に限らず、サンスクリットに語源を持つ単語は南アジアで広く使われているので、驚くことではないのだが。
途中ダッカ事務所の藤岡さんや内山さんと会って話をする以外、ほとんどベンガル語漬けの生活だったので、5日目くらいにはなんとか言いたいことが伝えられるようになったが、残念ながらもうネパールに戻る日になっていた。
バングラデシュからネパールは飛行機で1時間と少し。飛行機が多少遅れたものの、あっという間に「ネパール語」の世界に戻った私の言葉は、空港から乗ったタクシーの運転手のお兄さんには「あなた一体どこの人?」と聞かれるくらい再びヒドイことになっていた。今日の事務所でもスタッフとのミーティングでは「判らない!」とところどころ注意をされる始末。ネパール語の方が早く戻ってきてくれると思うが、あと1、2日はこのエロメロな状態が続くことになるだろう。全くもって気が重い…。