ダサインの間、すっかりブログの更新が滞ってしまいました。年にほぼ唯一の長期休暇だったので異国に行って羽を伸ばして帰ってきた(はずな)のに、10日のブランクを感じささせるのはネパール語が不自由になったくらいのもので今週からはどっぷりと日常に浸かって仕事の毎日。
不在中に事務所に届いた新聞を読んでいたら、カトマンズでは今年はヤギが例年のような高値にならなかったという記事を見つけた。マオイストの脅威を恐れ村を離れていた人々が、停戦および和平交渉が続き一応の平和がとりあえず戻ったと考えた人々がダサインを祝うために続々と村に帰っていったため、カトマンズでのヤギ需要が盛り上がらず、従って値段もそこそこに留まったというのだ。去年はネパールに居なかったし、ましてやヤギ一頭を買おうと思ったこともない私には実感するよしもないが、この記事が本当だとしたら興味深いことだ。
一方、休暇を故郷の村で過ごしたスタッフの話は、それほど楽観できるものでもなかった。確かにマオイストや治安部隊からのハラスメントには出くわさなかったものの、村の秩序が乱れ恐い思いをしたというのだ。酒に酔った若者たちが村の家々を訪れ「肉を食わせろ」だの「酒を出せ」と要求をして回わり、抵抗する人には暴力を振るうなどやりたい放題だったのだそうだ。
マオイストが政治の表舞台に出てきてから政治的には一定の方向に動きつつあるようにも見えるが、水面下では様々な勢力が影響力を広げようと動いている様子が感じられる。具体的な例は挙げられないが、社会が荒れていると感じることが多いのも事実だ。ネパールという国が最悪の事態を避けるだけの賢明さを持っていることを願わずにはいられない。