3月5日(日)シャプラニール むさしの連絡会は田無公民館で地域で働く外国人労働者の若者たちからイスラム文化を学ぶイベント「このまちのイスラム~歌舞伎町のモスクから神様へ。届け歌声~」を開催しました。

瓦葺き(かわらぶき)、溶接、空調、水道管・・・。これは、「このまちのイスラム」のイベントに参加してくれたインドネシアの技能実習生、特定技能の若者が従事している仕事です。普段、東京近郊各地の建設の現場で働く彼らは、週末、新宿歌舞伎町にある小さなモスクに集まり、仲間たちとコーランの勉強やショラワット(イスラムの預言者ムハンマドを讃える音楽)の練習に励んでいます。

イベントではまず、モスクのリーダーのジクラさんと西東京市在住のモラフィーさんからイスラムの約束事について、彼らの生活の中でどのように行われているのかを中心にお話しを伺いました。

建設現場で働くモラフィーさんは、休憩時間を利用して、一日五回のお祈りを実践しているとのこと。また、断食の時期には、夜明け前までに朝食を終えるため、毎日午前2時半に起床しているなど、彼らが日本で仕事をしながらもムスリムの勤めを果たすために努力している姿が伝わってきました。

お二人のお話しに続いては、いよいよショラワットの演奏です。太鼓とタンバリンのリズムに朗々とした歌声が響き、満員の参加者の方々も熱心に聞き入っていました。

演奏の最後には、日本語でkiroroの「未来」も披露されました。なぜこの曲を?という問いにモラフィーさんは「自分たちは未来のために日本に来たので、『未来』を歌いました」と答えてくれました。

ショラワットの後は午後3時の礼拝です。モラフィーさんの美しいアザーンの後、参加者のみなさんも一緒にイスラムの礼拝を体験しました。多くの方が参加され、会場全体がモスクになったかのような風景でした。

最後はグループにわかれて、フリートークの時間です。お祈りのやり方、コーランはいつから勉強するのか、楽器はどうやっておぼえたのか、など話しは尽きない様子です。日本で働くインドネシアの若者たちと直接話せる貴重な機会に、参加者からは「もっと話を聞いてみたい」という感想をたくさん頂きました。

最後はグループで話した内容をみんなでシェア

私たちのくらしは、多くの外国人労働者の方々に支えらえていることを実感する今日この頃です。そんな彼らと知り合い、ご近所さんとしてお付き合いしていくことができたら、私たちの世界も広がり、もっと豊かなものになるはず、改めてそう感じることのできたイベントとなりました。

貴重な休日を返上して協力してくれたインドネシアの若者たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

むさしの連絡会 横田