先日、いわきユネスコ協会のお招きで、毎年大々的に開催される生涯学習フェスティバルでお話させていただく機会がありました。

今回は国際理解に関する講演を、ということで、「海外と国内の課題をつなぐ ~シャプラニールの50年~」というタイトルで、シャプラニールの活動紹介と、海外の日本の課題をつなぐ取り組みなどについてお伝えしました。バングラデシュで行っている、初等教育普及事業や家事使用人として働く少女たちの支援活動を中心にお話しし、なぜこのような児童労働がなくならないのか、50年経ってもなお取り組まなければならない課題があるのか等、熱心な質問をいただきました。「普段なかなか聞くことのできない現場の話を聞くことができてとてもよかった」といった感想も聞かれました。

講演会の様子

これまでユネスコ協会とは直接の関りはなかったのですが、いわき市国際交流協会での活動などもされている、シャプラニールいわき連絡会の吉田さんがつないでくださり、今回、久しぶりにいわきへお邪魔することができました。

ユネスコ協会の現会長は、私たちがかつて、東日本大震災復興支援活動の一環として運営していた交流スペース〈ぶらっと〉で開催した最初の文化交流プログラムの講師を務めてくださった方で、本当に久しぶりにお会いすることができました。

交流スペース〈ぶらっと〉当時の様子

私は知らなかったのですが、彼女はその後も大熊町が運営する交流サロン〈ぶらっと〉で、ボランティアで絵画サークルの講師を務めていたこと、この3月でそのサロンが閉じることになったものの、4月からは市の施設を利用してサークル活動は続けることになったこと、などを教えてもらいました。〈ぶらっと〉で始まった交流が12年経った今も続いていることに驚くとともに、深い感銘を受けました。

実は〈ぶらっと〉の活動が引き継がれている例はそれだけではありません。〈ぶらっと〉で毎週行っていた「健康体操」の活動がサークル化され、〈ぶらっと〉が終了した後も参加者が自分たちでその活動を続けてきたのです。そのサークルの代表の方や、体操の前に必ず参加者の血圧を測ってくださっていて今も関わり続けている看護師ご夫妻も話を聞きに来てくださり、「今もちゃんと続いているよ」と報告してくれました。

今回いわきへ伺うにあたり、事前に福島にお住いの支援者の方々へ案内のはがきをお送りしていたのですが、直前のお知らせにもかかわらず、復興支援の活動で大変お世話になった方々、古くからの会員のみなさんも駆けつけてくださり、ご挨拶することができたこと、本当に良かったです。そして、震災とは関係なく、私たちの普段の取り組みをお話するために呼んでいただけたのが本当に嬉しいことでした。

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