みなさんこんにちは。
国内活動グループインターンの和栗です。
6月3日からスタートした「全国キャラバン2017-羽ばたけ!家事使用人として働く少女たち-」。
6月10日の東京開催にインターン3名も参加してきました。
当日は、受付とクラフトリンク商品の販売を担当しました。
講演ではまず、シャプラニールの紹介から始まり、ダッカ事務所のマフザ職員が家事使用人として働く少女たちの状況や支援活動について報告しました。
報告の冒頭では、マフザ職員の幼い頃の体験について語られました。
幼い頃、マフザ職員の家でも家事使用人として少女を雇っていたそうです。
マフザ職員の母親は家事使用人の少女も学校へ通うように手配しようとしましたが、本人は学校へ行く目的を見出せず、行こうとしませんでした。
その後、少女の母親がマフザ職員の家を訪れ、少女を結婚させるために連れ戻しました。
マフザ職員は当時、子どもらしく学校に通い、遊びが大好きな少女だったので、その少女の状況が信じられず悲しく感じたそうです。
それが家事使用人として働く少女の支援に携わるきっかけとなりました。
マフザ職員の報告から、家事使用人としての児童労働がなくならない背景として、「貧しい家庭の子を雇ってあげている」という考えが依然としてあること。
児童労働を撲滅するためには、雇用主と子どもの両親へアプローチするだけでなく、地域や世論を巻き込む必要があることがわかりました。
また、東京では独自企画としてNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークの理事長である栗林知絵子さんをゲストにお招きし、日本の子どもの貧困についてお話していただきました。
栗林さんのお話では、貧困家庭の子どもは親に心配をかけないためにいろいろなことを我慢してしまい、それが健全な成長の阻害となってしまう。
子どもたちが発達期に十分な依存体験をできるよう、地域で子どもたちを見守り育てていくことが大切であることを学びました。
講演後のパネルディスカッションにおいても、子どもの貧困削減のためには地域をいかに巻き込むかに焦点が当てられていました。
コーディネーターを務めていただいた特定非営利活動法人日本NPOセンターの坂口和隆さんも「地域が当事者意識を持ち課題をとらえることが重要」と締めくくりました。
先進国の日本と発展途上国のバングラデシュとして分断してとらえてしまいがちでしたが、貧困の影響を最も受けているのは子どもたちであり、子どもの貧困問題は子どもたち自身のためにも、地域や国の将来のためにも、最優先で取り組んでいかなければならない共通の課題だと思いました。
最後になりますが、会場まで足を運んでいただいたみなさま、誠にありがとうございました。
全国キャラバンは6月21日まで開催いたします。
現場で少女たちに寄り添ってきたマフザ職員の報告をぜひお聴きください!
国内活動グループインターン 和栗佳代
▼全国12カ所で講演!全国キャラバン2017「羽ばたけ!家事使用人の少女たち」開催(6/3-6/21)