国際労働機関(ILO)の報告では、バングラデシュには家事使用人として働く少女が数十万人いるとされています。彼女たちは、閉ざされた室内で働くことを強いられることから、悲惨な状況下で、教育の機会、子どもの権利を奪われています。
こうした状況を受けて、シャプラニールは2006年にバングラデシュで家事使用人として働く少女たちへの支援活動を開始しました。現地NGOのPhulki(フルキ)と協働し、少女たちが読み書き・計算といった教育、ミシンを使った縫製などの技術訓練を受けられる支援センターを運営しています。センターは、少女たちが自分自身で未来を切り開くための教育の機会となり、同世代の子どもと子どもらしく過ごせる場となり、少女たちを守るシェルターとなっています。また、少女たちへの働きかけだけにとどまらず、少女たちの保護者や雇い主、そして地域社会に対して児童労働の弊害、そして教育の大切さを伝えています。
「自分の人生を幸せなものへと切り開いていきたい」
これは、家事使用人として働く少女ルナさん(仮名/17歳)にインタビューをした際に、彼女が口にした言葉です。
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ルナさん(仮名/17歳)のお父さんは2歳の時に亡くなりました。お父さんが亡くなった後、おじいさんに家を追い出され、村では仕事も家も食べ物もなく、お母さんと二人の兄弟とダッカに出てきました。今は一番上のお兄さんと家事使用人として働くお母さんとダッカで暮らしています。ルナさんはお母さんと一緒に雇用主の家に行き、仕事の手伝いをしています。お給料はもらっていないそうです。
■支援センターに通うようになったきっかけはなんですか?
支援センターの先生が私が住む地域を訪問し、センターについて教えてくれました。母の勧めで通うことになり、勉強を再開しました。以前は勉強が好きではなかったのですが、面白いと思うようになりました。スポーツや他の教科も大好きです。昔、村で学校に通っていたときは、暗記するのがとても難しかったのですが、今は簡単に感じ、楽しいんです。
支援センターでは手工芸、縫製、美容の研修も受講することができました。
これで私もしっかり働けるようになったのかと思うと本当にうれしいです。最近では手工芸と縫製の仕事を定期的にもらえるようになってきて、1か月で2000~2500タカ(約2500円~3100円)稼いでいます。母はとても喜んでくれています。
支援センターで学んだことを生かして、
しっかりと自分の人生を幸せなものへと切り開いていきたいと思います。
■支援センターで好きなことはなんですか?
友達と集まっておしゃべりすることです。自分の話や友達の話を聞くなかで、雇用主の家での生活の様子が伝わってきます。また、支援センターで刺繍を習いました。家で刺繍をしていると近所の人が見に来るのです。そんな時とても嬉しく感じます。
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