シャプラニールむさしの連絡会の横田昌子さんより、イベントの報告をいただきました。
8月13日(土)に、阿佐ヶ谷の日本ルーテル福音教会にて、一般社団法人シェア・ザ・プラネット及び特定非営利活動法人オックスファム・ジャパンと共催で「今知りたい、バングラデシュ」を開催しました。
第一部では、青年海外協力隊、またシャプラニール現地駐在員としても長くバングラデシュに関わってこられた、シェア・ザ・プラネットの筒井哲朗さんからバングラデシュの歴史と豊かな自然に育まれたお国柄、普通の人々のくらしについて、美しい写真の数々を交えてお話し頂くとともに、7月の事件の背景になったと思われる近年の急激な経済発展についての解説がありました。
今回の事件は比較的裕福な家庭に育った若者によりひきおこされました。経済発展により、豊かになった家庭では、子ども達に過度に投資をするようになりますが、蔓延する汚職など社会の矛盾に気付いた若者たちは満たされぬ思いを抱えてどこに矛先を向けたらいいかわからなくなっている、という状況があります。ここに過激な思想が付け入るすきが生まれてしまったのではないか、とのことです。
第二部では、筒井さんとオックスファム・ジャパンの中川事務局長によるトーク形式で、主に第一部で話題となったバングラデシュの若者の心の闇について意見交換がされました。
参加者からのコメントでは、バングラデシュ駐在から帰国したばかりの方から、過激な思想がバングラデシュに入り込んでいるという事実はあるが、今回の事件の後出勤すると、現地のスタッフがみんな泣いていたように、大半の人たちは、このような事件を深く悲しんでいる、とのコメントがありました。
急激な経済発展がもたらした若者の心の問題とどう向き合うか、身近な問題としてとらえられた参加者も多かったと思われます。
今回のイベントが、バングラデシュに対する理解が広がるきっかけになることを願いつつ、猛暑の中ご参加頂いたみなさまに感謝いたします。
シャプラニールむさしの連絡会 横田昌子
シャプラニールではダッカ襲撃事件後、地域連絡会を中心にバングラデシュの歴史や文化、人々について知っていただく「今知りたいバングラデシュ」を全国で開催しています。
8/20(土)は仙台、9月には名古屋での開催を企画しています。お近くの方はぜひご参加ください。