バングラデシュとネパールへの取材の旅から早5カ月。
秋口の出版に向け、シャプラニール40周年記念書籍の編集会議がはじまっています。
この本では、シャプラニールが40年間活動してきた成果や経験、失敗など、いわば「シャプラニールのDNA」を可視化していきたいと思っています。そして、この語り手を藤岡みなみさんにやってもらうことで、読者により親近感を持ってもらうことを狙っています。
しかし、これは簡単なことではありません。
5月末に、みなみさんが、早稲田大学で学生向けに話す機会がありました。
みなみさんは、はじめは書籍をつくることを断ったそうです。
「世界を救うなんて難しいし、私には無理だと思った」
この感覚が、多くの国際協力に無関心な人が抱いているものだと思います。
でも、たくさんの本を読んで、たくさんの人の話を聞いて、そしてバングラデシュやネパールに行って、体で感じて、その感覚も変わって行ったみたいです。
「ひとりでは世界を救えないから、みんながつながって、やってるんだ」
みなみさんの話を聞いていて、「シャプラニールのDNA」が伝わった、という手応えを感じています。少なくとも当会のスタッフには、みなみさんが伝えたいことが伝わってきています。
でも、まだ、だれもが分かる言葉にはなっていないようです。
聞いている私たちも、なんとなくそのもどかしさを感じています。
出版する書籍の中で、みなみさんが味わっている感覚の変化を、皆さんにもお届けできると思います。楽しみに待っていてください。
藤岡みなみさんプロフィール
サンミュージックプロダクション所属。上智大学総合人間科学部卒。タレント・歌手として活動中。NHK「穴場ハンター」、札幌テレビ「ひまの湯」などにレギュラー出演。