シャプラニール仙台・ボンドゥの会の原容子さんより、8月20日(土)に開催した講演会の報告をいただきました。

8月20日(土)仙台市市民活動サポートセンターにて、シャプラニールと共催で、講演会「今知りたい、バングラデシュ」を開きました。この日は仙台では夏休み最後の週末とあって、色々なイベント等と重なり参加者は多くはなかったのですが、参加できなくて残念とメールを下さった方が幾人もあり、関心の深さが窺われました。

仙台講師の筒井哲朗さん(一般社団法人シェア・ザ・プラネット代表理事、前シャプラニール事務局長)は、バングラデシュの歴史、政党間の対立、急激な経済発展、若者の心の問題など、今回の事件の背景に繋がることを分かりやすく話され、参加者は熱心に聞き入っていました。

特に印象に残った話を2つ報告します。
一つは、この20年の間の経済発展とバングラデシュ社会の急激な変化、親世代の汚職問題、子ども達への過度な干渉などが「若者たちの心の闇」といった深刻な問題を引き起こしているのではないか。この若者たちこそ、シャプラニールが関わってきている「取り残された人びと」でもあるのではないかという問題提起でした。
そして、もう一つは事件に対するバングラデシュの人びとの思いです。事件後たくさんの方から「申し訳ない」との謝罪の言葉が届けられた、また、実行犯達を支持する者はなく、親たちでさえ遺体を引き取らないとの話に、衝撃の大きさ、受け止め方の重さを強く感じました。

講演後の質疑応答や、終了後の交流会でも活発な意見交換がありました。参加者にとっても準備した私たちにとっても、いま世界で起きている問題と向き合う良い機会となりました。このような会を企画して下さった筒井さんやシャプラニールのスタッフに感謝しています。

シャプラニール仙台・ボンドゥの会 原容子


ボンドゥの会では、定期的に海外協力について学ぶ「サロンdeボンドゥ」を仙台市内で開催しています。お近くにお住まいの方で、ご興味のある方はシャプラニール東京事務所までお知らせください。詳しい日程等をご案内いたします。(国内活動グループ 佐藤緑)