「私はベビーシッターのお仕事をしながら、ここに通っているの」
そう話すのは10歳の女の子でした。
日本なら、「小学生の娘が家にいるから面倒をみに帰らないと…」というのが当たり前。
ですが、ここは日本ではなくバングラデシュ。
バングラデシュでは、家庭の貧しさから、家事使用人として働く子どもたちが42万人もいるのです。
少女は目を輝かせながら、「ここに来てから読み書きができるようになったの!」と笑顔で答えます。この施設にいる時は、無理に働かなくても良く、子どもが子どもらしく戻れる唯一の憩いの場なのです。
バングラデシュで深刻な問題となっている児童労働。
この問題を解決するために、NPO法人シャプラニールが施設を運営し、読み書きや家事の仕方など生活向上に必要な授業を提供しています。
私がバングラデシュを訪れたのは、今からおよそ2年前のことです。
「日本の国際協力60周年」を記念し、外務省が初めてバラエティ番組を製作しました。
そのときに私は、レポーターとして日本の国際協力の現場をお伝えするために取材に訪れたのです。
国際協力って、教科書を見ると井戸を掘っているイメージ。
バングラデシュのイメージは正直、途上国で…他は何も知らないという感じ。
泥だらけの道を車でガタガタと酔いながら、山奥に行きました。
何時間乗ったんだろう……
ここに本当に日本人がいるのだろうか。
日本人のリナさんに出会いました。
リナさんは、青年海外協力隊員として派遣されている女性。
1度発症したら治らないフィラリア症という病気をどうしたら予防できるか、教え回り、感染してしまった方がこれより悪くならないように指導しています。
1日リナさんに密着しました。
村を駆け回りながら患者さんに声をかけ、一緒に足を洗って幹部を清潔に保ったり、
体操をして、症状を悪化させないようにしています。
バングラデシュの方は、驚くことに皆
「リナ!」「リナ!」と
嬉しそうにリナさんに話かける。
「リナには本当に感謝している。」
「ずっとバングラデシュにいてほしい。」
「日本人は素晴らしい!」
と患者さんは、口々におっしゃります。
こんなに愛されているのか。びっくりしました。
リナさんは村のスターです。
日本人が愛され、信用されている。
私は二日間しか取材できませんでした。
ですが、リナさんのようにバングラデシュで愛されている日本人がたくさんいるのを目にしました。
私はバングラデシュで活躍する日本人が好きです。
国際協力って大変だと思っていました。
でも、リナさんを見ると笑顔が素敵で、ずっと「楽しい」とおっしゃっていました。
国際協力って楽しいんだ。
イメージが変わりました。
私が大好きなバングラデシュの風景は「日本人が活躍する姿」です。
現地の人に囲まれ、輝いている方を見て、同じ日本人として誇りに思います。
<プロフィール>
たかまつなな
ピン芸人/お笑いジャーナリスト
フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、お笑いを通して社会問題を発信している。
芸能活動をする一方、東京大学大学院情報学環教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で学業に勤しみながら、講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント企画など手がける。
お笑い界の池上彰目指し、「笑える!使える!政治教育ショー」を行う株式会社笑下村塾を設立し、主権者教育の普及・啓発を行う。
R-1ぐらんぷり2013セミファイナリスト/日本テレビ「ワラチャン!」優勝/ABCお笑いグランプリ決勝進出/JICA「なんとかしなきゃ!プロジェクト」著名人メンバー
<シャプラニールとの関わり>
「外務省presents僕らが世界にできること」という番組内でバングラデシュを訪れ、シャプラニールの家事使用人として働く少女たちの支援活動の様子などを取材した。
この記事の情報は2016年8月27日時点です。