あなたの月々のご支援が、
少女たちの今を支え明日を守ります

児童労働のいま

「約1億6,000万人」これは、いま世界で児童労働に従事している子どもたちの数。日本の人口よりも多い数の子どもたちが働かざるを得ない状況にあります。働く子どもたちの数は近年増加傾向にあり、長引くCOVID-19の流行によって親が職を失ったり、学校が閉鎖したりしたことで、新たに働きに出された子どもたちも少なくありません。世界的な物価上昇も、貧困世帯の生活悪化に拍車をかけており、児童労働のさらなる増加が懸念されています。また子どもが働くことでどのような悪影響があるのか、未来のために教育がどれほど大切なのか、周囲の大人たちが認識していないことも、多くの子どもたちが児童労働に陥る要因の1つになっています。

働く少女たちが
「子ども時代」を取り戻すために

シャプラニールが活動するバングラデシュでは、他人の家で1日中「家事使用人」として働く少女たちが数十万人います。少女たちには朝早くから夜遅くまで炊事や洗濯、掃除などたくさんの仕事があり、学校で学んだり、友達と遊んだりといった子どもらしい時間を過ごすことができません。シャプラニールでは、こうした家事使用人として働く少女たちのため、そしてこの状況を取り巻く社会を変えるために様々な活動を行っています。

働く少女たちが、学んだり、遊んだり、当たり前の「子ども時代」を取り戻すために。月々の寄付で継続的な支援をおこなうマンスリーサポーターとして、私たちにあなたの力をお貸しください。

家事使用人として働く少女たち

バングラデシュで家事使用人として働く少女たちの中には、学校に通うことができず、朝から晩まで長時間の労働を強いられるケースもあります。雇用主の家に住み込みで働く場合も少なくありません。家の中の様子は外からは見えづらく、実態がなかなか伝わってこないことから、家事使用人の少女たちが置かれている現状は「隠された児童労働」と呼ばれています。幼いうちから炊事、掃除、洗濯などの重労働をすることで、心身に大きな悪影響が出ることが懸念されます。また、学校に通えず教育を受けられないことで、将来の選択肢も少なくなってしまいます。

少女たちが働きに出される背景は様々ですが、家庭の貧困だけでなく、少女たちへの教育の必要性を親が認識できていないことも要因の一つです。女の子はいずれ結婚するため教育は必要ないと考える親や、結婚持参金を稼ぐためといった経済的理由で働きに出す親もいます。また、雇い主の方も子どもを働かせることが悪いことであるという意識がなく、むしろ貧しい家庭の子どもを助けていると考えている場合もあります。このように、子どもを働きに出す側や雇う側が児童労働の弊害を理解せず、子どもの権利について認識できていないという状況もこの問題の深刻さに拍車をかけています。

子どもの今を支え明日を守る活動

シャプラニールは、家事使用人として働く少女たちのための支援活動を2006年に開始しました。現地パートナー団体のPhulki(フルキ)と協働し、バングラデシュの首都ダッカで3つの支援センターを運営しています。支援センターでは、読み書きや計算などの基礎教育、保健教育、技術研修などを実施しています。個別訪問やワークショップを通じて、子どもの権利の大切さ、児童労働の弊害、そして教育の重要性について、保護者や雇用主、地域社会に伝えています。児童労働をなくすためには少女たちだけではなく、周囲の大人たち、そして社会全体への働きかけが不可欠です。

支援センターの運営

支援センターでは、少女たちに自分の心と身体を守るための性教育や、自分自身の権利を認識するための子どもの権利に関するワークショップも定期的に開催しています。また、子どもらしく時間を過ごすためにはレクリエーションの時間も大切です。2021年度はスポーツ大会を開催し、多くの少女たちが楽しい時間を過ごすことができました。

親や雇用主への働きかけ

雇用主や保護者を対象にワークショップやミーティングを開催し、児童労働の弊害、教育の大切さを伝えました。雇用主からは、ミーティングで説明を受け、センターの様子を実際に見たことで「安心して少女たちを通わせることができる」といった声もありました。

地域社会への働きかけ

スラムから雇用先に通う家事使用人の少女たちの保護者と、学校関係者との連携ミーティングを開催。学費の問題でこれまで少女たちを学校に通わせることができなかった保護者が多い中、学校側の配慮により入学金の値下げが実現し、2021年度は14名の少女たちが学校に編入することができました

アドボカシー(政策提言・啓発)の取り組み

家事使用人保護のための法整備に向け、他NGO団体と連携しながら行政への政策提言をおこなっています。また、テレビやラジオ等のメディアで、児童労働の弊害や子どもの権利について発信し、家事使用人の少女たちを取り巻く問題について、一般市民の啓発にも取り組んでいます。

数字で見る成果

支援センターで学んだ少女たちの数

支援センターを卒業した少女たちの数

学校に編入することができた少女の数

少女たち自身の変化

家事使用人として働いていたタニアさん(仮名・18歳)は、一度も学校に行ったことがありませんでした。「自分には使用人としての人生しかない」と思い、将来違う仕事を夢見ることさえあきらめていいたのです。そんなタニアさんは支援センターで初めて読み書きや計算を知り、ミシンの研修を受けました。「こんなことが自分にできる」と驚きながらも自信を得て、自分の店を持つという夢を実現させたのです。今では小さな仕立屋を経営するまでになりました。

この少女以外にも、他のNGOが運営する教室の先生として雇われたり、家庭教師として勉強を教えていたり、カレッジ(教育制度の11-12年生にあたる高校)まで進学をしたりなど、「使用人」ではない、自分の将来を切り拓いていった少女たちがいます。支援センターでの活動に参加することで、勉強をしたり友だちと遊んだりといった、子どもらしく過ごせる時間を取り戻すことができただけではなく、自分の可能性に気付き、将来を思い描く力を持つことができています。

現地職員からの声

バングラデシュ事務所職員
マフザ・パルビン

ほとんどの少女たちは、1日14時間以上休むことなく働かされ、食事も決まった時間にとることができません。時には雇い主からひどい虐待を受けることもあります。子を持つ母親として、彼女たちの辛さがわかります。私はPhulkiのプロジェクトメンバーとともに、少女たちが支援センターで楽しい時間を過ごすことができるように、支援活動に取り組んでいます。一度も鉛筆を握ったことがないという少女が多いですが、センターで名前や住所を書くことを学び、新聞や小説を読むことができるようになります。少女たちはセンターに来ると、幸せそうにしています。また、技術研修を受けた少女たちは自信を持つようになり、自分の妹たちを家事使用人として働かせないように努めています。家事使用人の苦しみはほとんどの人に知られていません。バングラデシュ政府は、家事使用人を正式な労働と認めていません。私たちは政府職員や他のNGO、そして一般市民を対象に啓発活動を行い、家事使用人の子どもたちの苦しみを伝えています。家事使用人も含め、バングラデシュから児童労働がなくなることを望みます。シャプラニールはその目標を達成するために懸命に取り組んでいます。

現役サポーターからのことば

納田さおりさん
(東京都在住)

2017年11月にバングラデシュの少女労働に関する連続講座に出席し、自分の娘たちと同年代やさらに小さな女の子たちがさまざまな理由で家事労働を強いられ、それが当たり前とされている社会の現状に強い衝撃を受けました。そこで、女の子たちが手に職をつけ、自分の力で生きる楽しさを知ってもらうお手伝いを少しずつしていきたいと思い、マンスリーサポーターに申し込みました。シャプラニールの運営する支援センターで家事使用人の女の子が描いたという絵には、明るく可愛らしい木が描かれていました。彼女の人生がこの木のように実り多いものになるよう、日本から応援を続けて行きたいと思います。

大塚元順さん
(神奈川県在住、ボランティア)

会社を卒業した先輩達が、点字本の作成やお年寄りを送迎するバスの運転等のボランティアをしている姿を見て、私も何か社会貢献したいと考えていた時に、会社掲示板で知り合った方に誘われシャプラニールに来るようになりました。時々スタッフの活動報告を聞いたりしているうちに、もう一歩進んだ支援をしたいと思うようになり2017年にマンスリーサポーターになりました。

マンスリーサポーターご入会方法

お申し込み方法はクレジットカードまたは口座からの引き落としから選べます。

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クレジットカードからのお申し込みは、金額を選んでから、次のページに進んでください。カード情報を入力する画面を表示します。

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マンスリーサポーター募集
キャンペーン2022について

期間:2022年12月23日(金)~2023年3月31日(金)
目標人数:100名

キャンペーン期間限定!期間中に入会してくださった方には、以下をプレゼントいたします。
・スタッフからの直筆の手紙+支援センターの写真
・マンスリーサポーター限定オンラインイベントへのご招待

あなたのご寄付がこんな支援に

マンスリーサポーターとして1日50円の支援を1年続けると(月々1,500円)

●家事使用人として働く少女たちのための支援センターの部屋を約1カ月借りることができます。(地域によって家賃は異なります)

●家事使用人として働く少女たちが将来の仕事の選択肢を増やすための料理研修(1年間)、ペーパークラフト制作研修(1四半期)を開催することができます。

入会特典

会報誌「南の風」

年4回発行している会報誌を通じて、最新の活動報告や南アジアの文化等をお伝えします。

南アジアからのお手紙

海外の活動現場の様子をより詳しくお伝えできるよう、年1回、海外駐在員から直接お手紙をお送りします。

寄付金控除の対象

当会へのご寄付は寄附金控除などの税の優遇措置の対象となります。毎年1月に前年1月~12月のご寄付に対する領収書をまとめて郵送いたします。

シャプラニールについて

認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会は、1972年独立直後のバングラデシュへ日本の青年が支援に入ったことをきっかけに、南アジアの貧困問題の解決に向けて活動する団体として設立されました。バングラデシュ、ネパール、そして日本で活動に取り組んでいます。「取り残さない、その小さな声を。」という標語をもとに、社会や他の援助団体の支援から取り残された人々への支援を通じて、貧困のない社会の実現をめざしています。
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