「誰か私を見つけて」
使用人の少女たち
声なき声に耳を傾け、活動開始から50年ー。
シャプラニールは南アジアと日本で貧困をなくすために活動する
東京都の認証を受けた認定NPO法人です。
-
掲載メディア
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、日本経済新聞、地方紙などの新聞、講談社「FRaU」、集英社「LEE」、宝島社「リンネル」、マガジンハウス「BRUTAS」「クロワッサン」などの雑誌、NHKニュース、テレビ朝日「はばたけニッポン人」など掲載・放送多数
-
連携・ネットワーク
NGO・外務省定期協議会、SDGs市民社会ネットワーク、NGO-JICA 協議会、開発教育協会(DEAR)、日本バングラデシュ協会、ダッカ大学、AMARC(世界コミュニティラジオ放送連盟アジア太平洋地域事務局)、日本フェアトレード・フォーラムなど
-
協力企業・団体
三菱商事株式会社、三菱自動車工業株式会社、生活協同組合パルシステム東京、楽天グループ株式会社、ソフトバンク株式会社、ブックオフコーポレーション株式会社、ラッシュジャパン合同会社、他多数
公益性の高い団体として東京都から「認定NPO法人」の認定を受けています。
ゴミ捨て場で発見された瀕死の少女
ある日、バングラデシュのゴミ捨て場で瀕死の少女が発見されました。少女は身体中から出血し、アイロンで押し付けられたようなやけども見られました。
身元を調べると、アドリちゃんという名の11歳の少女で、貧しい農村から離郷し、雇い主の家に住み込みで働く家事使用人だと分かりました。アドリちゃんは雇い主から虐待を受け、ゴミ捨て場に捨てられたのです。
バングラデシュではアドリちゃんのように家事使用人として働く少女が33万人程いると発表されています。しかしその正確な人数は分かりません。なぜなら、工場で働く子どもやストリートチルドレンなどと違い、家の中で働く少女を見つけるのは極めて難しいからです。
そのため、家事使用人は「隠された」児童労働と言われています。
実は過酷な「家事使用人」の生活
家事使用人と聞くと、裕福な家に住み良い暮らしができるのではないか、工場で働くより楽なのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、実際は極めて過酷です。
例えば5人家族の家に住み込みで働くルビナちゃん11歳は、次のような日々を送っています。
彼女の労働は朝6時30分、雇い主家族がまだ寝ている間の朝食の準備から始まります。朝食を終え、自分とさほど年の変わらない雇い主の子どもたちを学校に送り届けると、すぐに掃除や洗濯に取り掛かります。掃除機はなく、家中の床を全て水拭き。午後は夕食の準備や子どもたちのお迎えなどに追われます。バングラデシュの夕食は遅く、終わるのは夜10時頃。片付けを終えると、ようやくルビナちゃんは1日の長い労働から解放され、自分の夕食をとることができます。しかし、その夕食は何日も前の雇い主家族の余りものです。自分の部屋はなく寝るのは台所、これでは疲れた身体を休めることも叶いません。学校で学ぶこともできず、こうした日常が週7日休みなく続くのです。
もし、すぐ側にこんな生活をしている子どもがいたら…あなたはどう思われますか?
- 週7日、朝6:30から24:00まで
1日約16時間働いています。 - 学校に行かせてもらえず、
家の外にも出してもらえません。 - 食事は、何日も経った
雇い主家族の余りものです。 - お給料をもらえない
こともよくあります。 - 家に帰れるのは年に1、2度
だけです。 - 雇い主から暴力や性的虐待
を受けることもあります。
「誰か私を見つけて」使用人の少女たち
はじめまして。私は認定NPO法人シャプラニールでバングラデシュ事務所長をしている内山智子と申します。
私たちシャプラニールが家事使用人の少女たちの存在に気づいたのは、ストリートチルドレンの支援をしていた時のことでした。「ストリートチルドレンに女の子が極端に少ない」ことを疑問に思ったのです。
そこで数少ないストリートチルドレンの少女たちのことを詳しく調べていくと、多くの少女たちに共通する点があることが分かったのです。
それは、彼女たちが雇い主の家の中で使用人として働き、そこで様々な辛い思いをしたのち、最後に飛び出すような形で路上に出てきている、ということでした。少女たちは家の中で働いていたから、私たちの目に入らず、支援を受けられていなかったのです。
雇い主による暴力や性的虐待にあったり、給料をもらえなかったりなどの酷い扱いを受けて、トラウマを抱える少女もいました。例えばショリファちゃんという少女は、使用人時代のことを少しでも尋ねようものなら、顔を引きつらせ、決して語ろうとしなかったのです。
「誰か私を見つけて」。
そう叫びたい気持ちを心の奥底で押し殺して働く少女たちのことを見過ごすことはできない。私たちは家事使用人の問題に取り組む決心をしました。
家の中で働く少女を見つけるには?
この問題に取り組むと決めて、すぐにある課題に直面しました。
「家の中に閉じ込められて1日中働いている少女たちを、どのように見つけたら良いのか」
私たちは現地のパートナーNGOであるフルキと話し合いを重ねました。
ストリートチルドレンが通う青空教室のような少女たちが通える教室を作りたいと考えていたので、最初は「少女たちが買い物に行く市場で教室を開いたらどうか」「洗濯物を干しにくるアパートの屋上で教室を開いたらどうか」といったアイディアが出ていました。
しかし、仕事の途中で引き留めることになっては時間も長くはできないだろうし、雇い主に叱られてしまいます。
そこで、自治会や地域リーダーに説明して話を通した後、1軒1軒家庭訪問をして子どもが働いている家庭を見つけ、雇い主を説得する、という最も手間がかかる方法を取ることにしたのです。
少女たちの支援センターをつくる!
-
1軒1軒を家庭訪問し、調査
パートナーNGOの女性スタッフによる家庭訪問は難航しました。原因は雇い主の反発。嫌味を言われたり、居留守を使われたり、ドアを乱暴に閉められることもありました。女性スタッフたちの多くは自分も子どもをもつ母親であり、何としても少女たちの境遇を変えたいと、めげることなく、家庭訪問を繰り返していきました。家庭訪問を続けるうちに雇い主の反応は徐々に変わり、家事使用人として働く少女たちの実態も分かってきました。
-
まずは通いの少女たちの支援センターを開設
調査を進めるうちに、多くの公務員が暮らす住宅街ではほとんどの家事使用人の少女が住み込みで働いており、一方、スラム街が近くにある地域ではほとんどの少女が通いで働いていることが分かりました。そこでまずは、スラムの中に支援センターを開設しました。
-
次に住み込みの少女たちの支援センターを開設
次に目指したのは、住み込みで働く少女たちのための支援センター開設。住み込みの場合、雇い主の許可を得て自由時間をもらうことがより難しく、開設には困難が伴いました。雇い主の中には、「使用人の少女たちのおしゃべりから家庭のプライバシーが漏れる」という理由で強く反対する方も多くいました。「開設は無理かもしれない」と思ったこともありましたが、あきらめず、雇い主一人一人に理解をしてもらうように努め、なんとか開所にこぎつけました。開所式には、自治会の人たちやモスクの導師も参加してもらえました。
-
第1回スポーツ大会/交流会を開催!
2010年3月2日、初めてのスポーツ大会/交流会を開催しました。2つの支援センターが合同で行い、普段は異なるセンターを利用する少女たちが交流できる場となったこのイベントでは、リレー、パン食い競争などに加えて、ゲームや歌の発表、手工芸品の展示会も行われました。少女たちは一日仕事を忘れてイベントに参加できることをとても喜び、たくさんの感想をくれました。「こんなイベントに参加できる日が来るとは思ってもいなかったです」「おめかしして、美味しいご飯を食べて、まるでイード(イスラーム教の祝祭)のようです」「この日が人生の中で一番思い出深いです」
少女たちにポジティブな変化が!
初年度に支援センターを利用した約65名の少女たちに起きた変化は目を見張るものでした。
読み書きや計算だけでなく、保健衛生などの知識も身につけたことで、少女たちの身なりは目に見えて清潔になっていきました。
そして何よりも、住み込みで孤独を感じながら働く少女たちにとって、センターで友達と過ごす時間はかけがえのない時間となったのです。
家事使用人の問題は解決できる!
支援センターに通う少女たちのポジティブな変化を目にした私たちは、
この問題に長期的に取り組む決心をしました。
-
学習支援|80%以上が読み書きや計算を身につけた!
少女たちが支援センターに通えるのは、週に1日か2日程度。しかも1~2時間の限られた時間です。このわずかかな時間は、少女たちにとって仕事の休憩時間ではなく、自分自身を高めるための貴重な時間です。
少女たちは学ぶことに喜びを覚え、その勉強への意欲の高さは驚くほどです。
そこで、支援センターでは少女たちの学習段階に合わせた学習支援を行っています。2022年度は、センターに通う少女の80%以上が英語・ベンガル語での簡単な読み書きと計算ができるようになりました。支援センターだけでなく、週1日だけでも公立の学校にも通えるよう、私たちは雇い主への働きかけを続けています。
ほっとする居場所で夢を追いかける
アイシャさん(15歳)
アイシャさんは、仲の良い4人のきょうだいを含む大切な家族を助けるために、10歳の時に公立学校をやめ、ダッカに来て家事使用人になりました。
過酷な彼女の人生は、14歳の時に大きく変わります。住み込みで働いていた家の近くに支援センターが開設。センターの先生が雇い主を説得してくれ、通えるようになりました。
それだけでなく、支援センターで基礎教育を学び直して公立学校に編入できたのです。以下、彼女のメッセージをご紹介します。「私は新しい人生を手に入れました。今は、支援センターのスタッフと雇い主の助けもあり、週に3日公立の学校に通うようになりました。初めての登校日は私の人生で最も幸せな1日でした。支援センターでは、先生のサポートをするチャイルドリーダーとして子どもたちに勉強を教えています。そこで得たお金で学費を払ったり、ノートやペンを買ったりしています。支援センターは私らしくいられる大切な場所。私はここで、夢を追いかけることができます」 -
家事使用人以外の選択肢を増やす技術研修
支援センターでは、アクセサリー製作・ペーパークラフト・絞り染めなど手工芸技術から、料理・ミシン・裁縫といった実用的なものまで、様々なテーマで技術研修を行っています。メイクアップやヘアカットは、少女たちのリクエストで始まった人気のプログラムです。
「家事使用人として生きていくしかない」と思い込んでいる少女たちにとって、世の中にたくさんの仕事があると知ることは、自分の無限の可能性に気づき、将来を思い描くためにとても大切なことなのです。
2022年度は、23人の少女が技術研修に参加し、新たな収入を得られるようになりました。
家事使用人を卒業した女性も!
タニアさん
8人きょうだいのタニアさんの家はとても貧しく、彼女は幼い頃にわずか一日しか学校に通っていません。「自分の運命に抗うことはできない」5歳から家事使用人として働き始めた彼女は、将来を諦めかけていました。
彼女の転機は、同じく家事使用人として働く妹から支援センターのことを知らされたことです。自分もセンターに通い始め、読み書きや計算を身につけただけではなく、料理やミシンがけなど様々な技術研修も受けました。支援センターの展示会では自分が作った軽食を売り、500タカ(642円)のお金を得ることができました。家事労働以外で初めてもらったお金を見て、モルジナさんは「家事使用人以外の人生を考えられるようになった」のです。
彼女は今、家事使用人を卒業して自分で部屋を借り、バングラデシュの女性衣装であるサロワ・カミューズを仕立てる仕事をしています。以前の雇い主やその隣人などから注文を受け、自立することができました。将来の夢は「自分の村に帰ってお店を開く」ことです。これまでに支援センターを利用した少女は約1,400人以上。決して多い人数とは言えませんが、少女たち一人一人にしっかり寄り添い、彼女たちの変化を見てきました。
しかし、新型コロナウイルスで状況は一変しました。学校が閉鎖され、行き場を失って働きに出される少女たちが増えています。雇い主が家にいる時間が増え、少女たちの仕事が増えるだけでなく、暴力などの被害にあうリスクが高まっています。
私たちはこれまで、バングラデシュで7つの支援センターを運営してきました。
また、新たな支援センターの開設も計画しています。
これらの支援センターで、一人でも多くの少女たちを支えたい。
しかし、そのための資金が足りません。
あなたのご寄付があれば、少女たちは読み書きや計算を身につけ、
家事使用人以外の人生を歩むための技術研修を受けることができます。
どうか、ご支援いただけないでしょうか。
1日33円のご寄付が読み書きの授業21回分に!
貧困に苦しむアジアの子どもたちを
支える仲間になってください
「マンスリーサポーター」
シャプラニールが支援するのは、
家事使用人として児童労働に従事する少女たちや
公用語が使えないため学校に通えない
先住民の子どもたちといった、
途上国支援においても取り残されて
しまうことがある人びとです。
地域からも、支援の手からも「誰も取り残さない」ために、
どうか皆さまの力を貸してください。
あなたの月々のご寄付でできること
-
1日あたり
33円毎月1,000円のご寄付で
家事使用人の少女たちのために読み書きの授業を21回行うことができます。
-
1日あたり
50円毎月1,500円のご寄付で
家事使用人の少女たちのために料理教室を14回行うことができます。
-
1日あたり
100円毎月3,000円のご寄付で
家事使用人の少女たちのために縫製の技術研修を35回開催できます。
1,400名以上の方がマンスリーサポーターとしてご支援されています。
ご支援者様の声
松田 大輔さま(40代)
松田さまは、3人のお子さまを育てるかたわら、「勉強したくてもできない子どもたちが少しでも笑顔になれるようサポートできれば」とご支援を始めてくださいました。
今回のインタビューにも「厳しい状況の中でも、少しでも”支えたい””支援したい”と思っている方はたくさんいらっしゃると思います。そんな方々が一歩を踏み出すためのお役に立てられれば」と快く応じてくださいました。
- サポーターになると決めたきっかけや理由を教えてください。
- 以前から寄付に興味を持っていたのですが、なかなかきっかけがありませんでした。
ある時期に病気になり、人工透析、移植手術を経て社会復帰することができたのですが、その間、たくさんの方に支えていただきました。その後、自宅療養中にシャプラニールのホームページが目にとまり、色々なサポートの方法があるのだと気づきました。
たくさんの方に支えていただいたから、今度は誰かの支えになりたい・・と思いサポーターになろうと思いました。ホームページに載っているキラキラとした素敵な笑顔の子どもや女性の写真を見る度に、サポーターになって良かったなと思います。
- シャプラニールのどのような点を評価してくださっているのですか。
- 『わたしたちにできること』という簡単でキャッチーなフレーズが気に入っています。
世の中には恐らく
ボランティアに参加したいけど・・・
興味はあるのだけど・・・
仕事が忙しくて・・・etc.
色々な事情があって参加ができない方がたくさんいらっしゃると思います。
その時、シャプラニールには、関わることができる選択肢があります。
不要な本やCD、DVDを寄付できたり、自分に合った金額設定で継続的に寄付ができるマンスリーサポーター制度があったり、商品の購入を通じて雇用と生活をサポートできます。
- サポーターになることを検討されている方へのメッセージをお願いします。
- 最初は「続けられるかなぁ」と思ったのですが、そんな思いは最初だけでした。
免疫抑制剤を服用しているので現地で協力するのは難しく、深夜勤務なので日中の参加もあまりできそうにないな・・・
そんな自分にできることは?と考えた時にマンスリーサポーターを選択しました。
最初は自分の生活に合った金額で始める方が良いのかなと思い、月3,000円から始めました。
ぜひ、続けやすい金額で始めてみてください。
マンスリーサポーターになった方には
-
特典 1
会報誌「南の風」
年4回発行している会報誌「南の風」を通じて、最新の活動報告や南アジアの文化等をお伝えします。
-
特典 2
バングラデシュ、
ネパール
からのお手紙海外の活動現場の様子をより詳しくお伝えできるよう、年1回、海外駐在員から直接お手紙をお送りします。
-
特典 3
イベントのご案内
シャプラニールが企画する様々な支援者限定のイベント、講演会のご案内をお送りします。
ご寄付は寄付金控除等の対象となり、
約40%が所得税額から控除されます。
認定NPO法人であるシャプラニールへのご寄付は税制上の優遇措置の対象となり、
年間のご寄付の2,000円を超える金額のうち、約40%が所得税から控除されます。
例えば、月々1,000円のご寄付の場合、「税額控除」という方法を選ぶと、
年間の合計寄付金額※1である12,000円から2,000円を引いた金額の40%に当たる4,000円※2が
所得税から控除されます。ぜひ、お送りする領収証を確定申告でご利用ください。
※1 年間所得の40%の寄付が控除の限度です。
※2 所得税額の25%を限度として控除が認められます。
1日33円のご寄付が読み書きの授業21回分に!
シャプラニールとは?
シャプラニール(正式名称:シャプラニール=市民による海外協力の会)は、
バングラデシュやネパールなど、アジアの貧困問題の解決に取り組む日本発祥の認定NPO法人です。
シャプラニールとは、私たちの活動の原点であるバングラデシュの言葉・ベンガル語で、
「睡蓮の家」という意味です。
「誰も取り残さない」
この言葉を大切にしながら、現在は、
バングラデシュやネパール、そして日本で活動しています。
2000年以降、30万人以上の人びとに支援の手を届けてきました。
河川への簡易堤防の設置や、防災訓練などの実施により、
5万人以上が洪水災害から命を守れるようになりました。
日本では、3万人以上がシャプラニールの扱う
フェアトレード商品を購入しました。
- エクセレント
NPO大賞
受賞 - 日本で最初に
フェアトレード
開始 - 35,000人
が支援
-
掲載メディア
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、日本経済新聞、地方紙などの新聞、講談社「FRaU」、集英社「LEE」、宝島社「リンネル」、マガジンハウス「BRUTAS」「クロワッサン」などの雑誌、NHKニュース、テレビ朝日「はばたけニッポン人」など掲載・放送多数
-
連携・ネットワーク
NGO・外務省定期協議会、SDGs市民社会ネットワーク、NGO-JICA 協議会、開発教育協会(DEAR)、日本バングラデシュ協会、ダッカ大学、AMARC(世界コミュニティラジオ放送連盟アジア太平洋地域事務局)、日本フェアトレード・フォーラムなど
-
協力企業・団体
三菱商事株式会社、三菱自動車工業株式会社、生活協同組合パルシステム東京、楽天グループ株式会社、ソフトバンク株式会社、ブックオフコーポレーション株式会社、ラッシュジャパン合同会社、他多数
これまでの活動実績と公正な法人運営が
認められました
スタッフの声|「学びたい」と願う
少女たちのエネルギー
シャプラニールの峯ヤエルと申します。私には、18歳のバングラデシュの少女との今でも忘れられない出会いがあります。
アニカさんが家事使用人として働き始めたのは、7歳の時でした。もう11年間も家事使用人として働いてきたのです。
一方、7歳の頃、私は学校に通い、友達と遊び、子どもらしい毎日を過ごしていました。18歳の頃、友達と同じ大学に進学できることが決まった私は、これからの大学生活にうきうきしていました。
たまたま生まれた場所が違うだけで、子ども時代がここまで違ってしまうのです。
シャプラニールは、アニカさんのような少女たち一人ひとりを丁寧にサポートしています。
「○○ちゃんが自分の名前を書けるようになった」
「○○ちゃんが手工芸品を作って雇い主に喜んでもらえた」
といった出来事を、少女たちとともに喜んでいます。
些細なことに思えるかもしれませんが、このような出来事が少女たちの人生を変えているのです。
「学びたい」と願う彼女たちのエネルギーは圧倒されるほどです。
あなたのご寄付があれば、「学びたい」と願いながら今この瞬間も働いている少女たちを支援することができます。どうか、温かいご支援をお願い申し上げます。
事業推進グループ・バングラデシュ事業担当
峯ヤエル
ご支援についてのQ&A
お問い合わせの多いご質問を
Q&Aにまとめました
- 毎月いくらから寄付できますか?
- 毎月1,000円以上1円単位でお選びいただけます。
例えば毎月1,000円のご支援を1年間続けていただけますと、家事使用人の少女たちのために読み書きの授業を21回開催できます。
- 利用できるクレジットカードを教えてください。
- VISA、MasterCard、JCB、American Expressのクレジットカードをご利用いただけます。
- クレジットカード情報は安全に取り扱われますか?
- はい、ご入力いただくカード情報は、当会のサーバーを一切経由せずに、安全に決済システムに送信されます。
- 活動の報告は届きますか?
- はい、ご支援者様には、年4回発行の会報誌「南の風」に加えて、年1回、バングラデシュまたはネパールの海外駐在員から直接お手紙をお送りします。
- 寄付は、寄付金控除等の対象になりますか?
- はい、認定NPO法人であるシャプラニールへのご寄付は税制上の優遇措置の対象となり、年間のご寄付の2,000円を超える金額のうち、約40%が所得税から控除されます。
例えば1,000円/月のご寄付の場合(年間12,000円)、所得税が年間で最大で4,000円控除され、実質負担額は年間8,000円、月々約667円になります。
- 領収証は発行されますか?
- はい、継続的にいただくご寄付の領収証は、年1回、毎年1月下旬までに、前年の受領分をまとめて発行し、お送りします。確定申告でご利用ください。
- 寄付したお金はどのように使われますか?
- お預かりするご寄付は、家事使用人の少女たちの支援といった子どもたちの支援など活動全般に大切に使わせていただきます。
- 1回だけの寄付よりも、継続的な寄付が良いのですか?
- その都度の寄付も大変ありがたく頂戴しておりますが、できましたら毎月のご寄付によるご支援をお願いしています。
貧困問題の解決には長い時間がかかります。そのため、皆様からのご寄付も継続的な毎月のご寄付という形でお願いしております。
- 支援を停止する場合はどうすればいいですか?
- ご支援金額の変更や停止はいつでも可能です。お電話(03-3202-7863)か、こちらのフォームからご連絡ください。
1日33円のご寄付が読み書きの授業21回分に!
子どもたちが持つ「力」を、もっと信じる
家事使用人の少女たちに、ラジオやテレビで自分の経験や想いを話してもらうことがあります。その時に少女たちが堂々と自信を持って話をする姿にいつも驚きます。
いきなり親から引き離されて働きに出されたという辛く悲しかった思い、自分を手元から離した親への愛情と憎しみが入り混じった思い、そして支援センターに通うことで変わった自分の姿を堂々と語る少女たちを見るたびに、この強さは何だろう。といつも考えます。
辛い思いをしてきたからこその強さでもあると思いますが、「人は自分の存在を認められ、自分の権利に気づくことで、こんなにも大きな自信を持つことができる」のかもしれません。
私は少女たちを見ながら、子どもたち自身が伝えたいことをたくさん持っており、自分の将来を変える力を持っていること、そして、子どもたちが持つ「力」をもっと信じることの大切さを学んでいます。
「私はこの支援センターのおかげで自分の人生を得た」と話す少女がいます。
どうか、少女たちが自らの力で未来を変えていけるよう、あなたの力を貸してください。
バングラデシュ事務所長
内山智子