2024年5月26日夜、バングラデシュにサイクロンRemalが上陸し、南部沿岸地域を中心に堤防の決壊による浸水等の被害が発生し、多くの人々が避難を強いられています。 

パートナー団体、現地地方行政関係者との協議の結果、シャプラニールはクルナ県コイラ郡コイラショドルユニオンの300世帯に対して、1カ月分の食料配布を行うことを決定しました。

コイラショドルユニオンにて。家屋のすぐそばの川岸が崩れかけている

クルナ県コイラ郡は、シャプラニールが5月20日から「ジェンダーに配慮した地域防災力強化支援」を開始した地域です。コイラ郡内のコイラショドルユニオン以外の被災地域では、政府とNGOが、避難住民や漁師グループに少量のドライフードなど食料配布支援を行いましたが、コイラショドルユニオンにはほとんど支援が入っていません。今回、食料を配布する300世帯の人々は、堤防の外側に暮らし、漁業を糧にしている、元々経済的に厳しい状況にある先住民族のムンダ族の人々です。

サイクロンによって被害を受けた家

<ムンダ族について>
ムンダ族の人々は、バングラデシュ南西部の沿岸部や川の流域に暮らす、独自の言語を持つ先住民族です。農業・漁業・エビの養殖などの他、日雇い労働を行って生計を立てています。水くみの場で後ろに並ばせられたり、学校で後ろの方に座らされたりと、社会的差別を受けることも多いと言います。

【支援内容】

対象:クルナ県コイラ郡コイラショドルユニオンの堤防の外側に暮らす、経済的に厳しい300世帯(先住民族ムンダ族)

配布内容:1世帯1カ月分の食料類(米10㎏、油2ℓ、豆2㎏、セモリナ粉5㎏、砂糖1㎏、経口補水液の粉末10袋、サニタリーナプキン1パック)

活動期間:1カ月