2023年度末をもって小松事務局長が退職し、元シャプラニール・ダッカ事務所長の藤岡恵美子が新事務所長として、その職を引き継ぐことになりました。新しい体制となるシャプラニールに、ぜひご期待ください。 

新事務局長 藤岡(左)と前事務局長 小松(右)

 退任のご挨拶

2001年1月に入職してから約23年間、シャプラニールで大変多くのことを学ばせていただきました。右も左もわからず国際協力、NGOの世界に飛び込んだ私に、さまざまな経験を与えてくれたことに心から感謝しています。 

ネパールの駐在員時代、歴史や文化、習慣が全く異なる人々と接する中で、自分自身の考え方や物事の捉え方が大きく変わっていくのを感じました。福島での復興支援活動では、それまで見えていなかった現場のリアリティや、地域に入り込むことの難しさなどを経験しました。 

そして、JICAでも国連でもなく、NGOの立場で国際協力に携わり、市民社会の一員としてなすべきことは何なのかを考え続けたこの二十数年間は、私にとって大きな財産となりました。 

 事務局長としては10年間、組織運営を任せていただき、ネットワークの広がりやシャプラニールの存在感を示すといった点ではある程度貢献できたのではないかと考えています。一方、NGOや国際協力を取り巻く環境が劇的に変化する中、新たな道を切り拓くという役割を十分果たせなかったと反省もしています。そのあたりは、経験豊富な藤岡さんの活躍に期待したいと思います。 

これまで、本当にお世話になりました。皆さまのお力添えに心から感謝申し上げます。 

2024年4月1日
シャプラニール前事務局長 小松豊明 

就任のご挨拶

 2011年2月に退職後、理事や評議員としてかかわってきましたが、事務局に戻るのは13年ぶりとなります。社会の変化とともに大きな転換期にあるシャプラニールで、事務局長という重責を担うことになり、身の引き締まる思いとともに、大好きなシャプラニールでまた働ける嬉しさも感じています。 

 シャプラニールは長い間、日本から資金や人を送って南アジアの取り残された人たちを支援する活動を地道に続けつつ、フェアトレード商品の販売や開発教育など国内での活動も行ってきました。2年前からは多文化共生の事業も始まっています。これからは、さらに双方向の活動が必要になっていくだろうと思います。 

 バングラデシュで事務所長をしていた約15年前、グラミン銀行のユヌスさんにお会いした際、「日本はこれから高齢化で大変だ。バングラデシュには若い人たちがたくさんいる。これがバングラデシュの一番の財産だ。必要ならこの宝を輸出してあげるよ(笑)」と言われたことを思い出します。 

 バングラデシュやネパールとの長く深いご縁を活かしつつ、南アジアの取り残された人たちも、さまざまな困難を抱えた日本も、ともに元気にしていけるような存在にシャプラニールがなれたら、と願っています。 

2024年4月1日
シャプラニール新事務局長 藤岡恵美子 


これからも皆さまのご理解と変わらぬご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。