◆地域で命を救う、地震復興&防災プロジェクト
パートナー団体:SOUP(スープ),ネパール

現在、2つの防災学習センターを拠点に2015年4月のネパール大地震で大きな被害を受けた地域での防災情報の普及を進めています。毎月、家具の固定や非常持ち出し袋などテーマを決めて情報を伝えています。

<周辺住民の要望を受けて月テーマを決めました>
11月は「地震と火事」をテーマに選ました。なぜなら、この時期にはイルミネーションやろうそくで家や玄関を飾り、富や財を司るラクシュミーという女神(日本の吉兆天)を家に迎えるティハールと呼ばれる祭りがあるため、火事の危険性が高まるからです。地震の揺れでプロパンガスのボンベが転倒して火事にならないように鎖などで固定するということも伝えました。このような工夫を重ねた結果、当初は少なかったセンターの利用者数も増えています。

<新しい防災教育が始まります!>
2019年4月開始予定の学校における防災教育の準備を進めています。活動地域にある学校の防災教育に対する関心や実施状況などを調べ、4-8年生を対象に10校で実施することを決めました。2015年の大地震の後、多くのNGOなどが地震防災のハンドブックや資料を作成、発行しました。

地震の仕組みを紙芝居で理解してもらう

地震の仕組みを紙芝居で理解してもらう学校での取り組みの様子

私たちはそれら既存の資料を活用して、地震の仕組みや家でできる地震対策、通学路の危険・安全な場所などについて子どもたちが理解・実践しやすいカリキュラムを作ろうとしています。次に地震が起きた時に子どもも大人も自分の命を守れるよう、引き続きも活動を進めていきます。

「★」マークのついた自分の家を防災地図で探す子どもたち

「★」マークのついた自分の家を防災地図で探す子どもたち

ネパール事務所長 勝井裕美

表1)シャプラニールが防災情報を普及した人数(普及開始時2018年2月~11月末まで)

2018年2-3月 4-6月 7-9月 10-11月
カトマンズ市 64 314 1997 880
ラリトプール市 38 ※2 265 912 299
合計 102 530 2909 1179

 

※1 防災学習センターへの来場者数だけでなく、担当職員が学校や外部の団体のイベントに出かけて防災情報を普及した人数を含む。
※2 ラリトプール市の防災学習センターは2018年3月開設。

<この支援活動の詳細はこちら>
ネパール大地震復興・防災支援