徐々に日常を取り戻しつつあるネパールの状況(1225日時点)
ネパールにおけるCOVID-19の累計感染者数は25万人に達し、累計死者数は約1,800人となりました。10月半ばに1日5千人を超えていた新規感染者数も、だんだんと少なくなってゆき、最近では1日に600人ほどと少し落ち着いて。このような状況から、行政が実施している感染対策ルールも一部規制緩和が見られるようになりました。例えば、カトマンズ盆地内で実施されていた車両の奇数偶数規制(奇数日には奇数ナンバー車両のみ、偶数日には偶数ナンバー車両のみ運転が許されていた)は12月18日から解除となり、また、ずっと閉鎖していた映画館も再開され、生活が徐々に日常に戻りつつあります。とはいえ、ネパールでワクチン接種ができるようになるには、あと1年はかかるだろうという情報が多くなってきています。それゆえに、再び感染者数が拡大しないよう、まだまだ注意が必要です。

 現行プロジェクトの状況
コロナ禍が長期化する中、シャプラニールは常に感染状況を考慮しつつ、柔軟な体制で事業を進めています。現地職員やパートナー団体スタッフは感染予防対策を厳守し、現地の人々へ配慮しながらできる限りの活動を行っています。

・洪水が多い地域での防災活動
チトワン郡マディ市で実施している洪水防災事業において、現在は、感染対策をとりながら、勉強会や研修を通じた防災能力強化、コミュニティでの防災対策強化に取り組んでいます。例えば、下記の写真は、この事業で設置されたインフラを、コミュニティの人々自分たちで管理できるように、修理と維持管理方法について学ぶ研修を実施した際のものです。合わせてインフラメンテナンスガイドラインも策定し、コミュニティでインフラを維持するために基金の立ち上げも合意されました。

インフラ維持管理のための研修

インフラ維持管理のための研修

また、12月半ばには、本年設置したインフラ、及び、来年の設置予定地をオンラインで日本の洪水防災技術専門家の方に見ていただき、必要なアドバイスをいただきました。本来であれば、専門家の方には現場へ行っていただく予定だったのですが、本年はCOVID-19感染拡大の影響により、ネパールへの渡航が難しいことから、このようにオンライン踏査を実施しました。

ZOOM上で日本の専門家の方にアドバイスをいただいている様子

ZOOM上で日本の専門家の方にアドバイスをいただいている様子

現地ではタブレット端末を使って現場の様子をお伝えしていた

現地ではタブレット端末を使って現場の様子を専門家の方にお伝えしました

まだまだ、COVID-19の感染状況が収束せず、不安な日々が続きますが、皆さまの継続的なご支援のおかげで、シャプラニールはバングラデシュとネパールでの活動を粘り強く続けることができています。あらためて感謝申し上げます。

現地の支援進捗は定期的に更新いたします。今後とも活動の応援どうぞよろしくお願いいたします。

海外活動グループ/ネパール事業担当 菅野